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作成日:2008年5月5日_記事番号:T00007215
世界先進、Q1粗利益率が大幅低下
台湾積体電路製造(TSMC)傘下の世界先進積体電路(VIS)は第1四半期、華邦電子(ウィンボンド・エレクトロニクス)8インチ工場買収により、単期の生産能力が31万1,000万枚にまで増加し、売上高は前期比2.9%増の45億2,600万台湾元(約160億円)となった。ただ同期は急激な台湾元高の進行、従業員への株式現物支給(分紅)の費用計上化、および華邦から受注したメモリー価格が低調だったことから、粗利益率が前期の39%から大幅に低下して28%となり、純利益も前期比35%マイナスの7億6,600万元となった。3日付工商時報が報じた。
徐中時同社総経理によると、第2四半期はメモリーやその他ロジックICおよびの受託量は増加するものの、主力の液晶ディスプレイ(TFT-LCD)駆動IC顧客の発注が消極的となっているという。さらに製造プロセスを0.35マイクロメートルから0.18マイクロにアップグレードしたため、ウエハー投入枚数は5~9%減少し生産能力利用率低下が予想される。
徐総経理は、第2四半期売上高は43億5,000万~46億5,000万元と今期と同水準を維持するとみているが、為替差損の影響もあり粗利益率は17~19%までさらに低下すると予測している。