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作成日:2008年5月6日_記事番号:T00007223
パプア事件、邱義仁氏に出境禁止措置
パプアニューギニアとの国交樹立交渉をめぐる秘密資金着服事件で、密使役を務めたシンガポール籍の呉思材氏から押収した証拠物から邱義仁・行政院副院長らにリベートが贈られたことを示すリストが見つかり、邱副院長に対して事件の容疑者として台湾からの出境禁止措置が取られた。
6日付中国時報などによると、リストには邱副院長のほか、呉氏に秘密資金を送金した黄志芳外交部長、邱副院長に呉氏を紹介したとされる柯承亨・国防部副部長らの名前が含まれているもようだ。台北地検の担当検察官は、リストの存在を認めた上で、邱副院長の出境禁止措置とリストには「直接の関連がある」と説明した。
検察によると、問題のリストはもう1人の密使役の金紀玖氏が呉氏に送ったもので、秘密資金1,000万米ドルを着服した上で、邱副院長に200万米ドル、黄外交部長に100万米ドルなど政府官員4人と民間人1人の計5人にリベートを贈り、残額を呉氏と金氏が山分けする内容という。
邱副院長をはじめリストに記載された人物は取り調べに対し、いずれもリベートの授受を否定している。
自宅など8カ所を捜索
この事件で台北地検は6日早朝より、邱副院長と黄外交部長、柯国防部副部長の自宅のオフィスなど8カ所で家宅捜索を行った。これに対し、葉非外交部スポークスパーソンは遺憾の意を表明すると共に、捜査には全面的に協力する意向を示した。
台湾各メディアの報道によると、台北地検は近く陳水扁総統からも事件の参考人として事情聴取を行う方針だ。