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ユニバ開会式、抗議運動で選手団一部入場できず


ニュース 社会 作成日:2017年8月21日_記事番号:T00072395

ユニバ開会式、抗議運動で選手団一部入場できず

 大学生のオリンピックと呼ばれる「第29回ユニバーシアード夏季大会」の開会式が19日夜に台北小巨蛋(台北アリーナ)で行われたが、年金改革に反対する市民団体の車が車両出入り口を封鎖し、煙幕をたいた上に、警察官に抵抗するなどしたため、選手団の一部が一時入場できない事態となった。これには与野党から「恥を海外にさらした」などと強い批判が集まっている。

/date/2017/08/21/18ceremony_2.jpg抗議デモが排除された後、入場を見合わせていた多くの国が一斉に入場した(19日=中央社)

 開会式では一時、一部の国の選手団が入場できないまま、旗だけが入場するという光景が続き、抗議団体を排除後、それまで入場できなかった選手団は地元中華台北(チャイニーズ・タイペイ、台湾)の選手団と一緒に遅れて入場した。

 国際大学スポーツ連盟(FISU)は「選手の安全が最優先だ」とコメントし、台北市に今後の対策のチェックを求めた。

 台北市政府警察局によると、年金改革反対団体は警察の規制線を超えてはおらず、選手の入場ルートは通れる状態だったが、現場の状況が混乱し、カナダ選手団が事故を恐れて入場しなかったため、大会委員会が安全確認が取れるのを待つ措置を取り、選手団の入場が遅れたという。

 中華民国総統として出席した蔡英文総統は開会を宣言し、「台湾の一番良い面を世界に見せよう」などと呼び掛けたが、一連のトラブルで今大会は初日からみそがついた格好だ。蔡総統はフェイスブックで「こんなことで大会をぶち壊せると考えたならば、台湾を甘く見ている」と不快感を示した。

 ただ、警備の不手際は否定できない。5,600人規模の警備体制を敷きながら、約200人の市民団体の抗議に翻弄されたためだ。警察は警察官を殴打した男1人を逮捕する一方、騒ぎを主導した15人の行方を追っている。