ニュース 社会 作成日:2017年9月4日_記事番号:T00072666
台湾東海岸部では近年、シーカヤックに乗って近海を航行するツアーが人気を呼んでおり、宜蘭県ではこの夏、休日になると200~300人が海の冒険を楽しんでいるとされる。しかし同県政府の調べによると、県内でカヤックツアーを運営する7業者の全てが正式なライセンスを得ておらず、違法に営業していることが明らかとなった。
宜蘭県では3年ほど前からシーカヤックツアーの参加者が増え始めたが、今年は特に多く、5~9月の参加者は少なくとも延べ5,000人に達する見込みだ。
主な航行ルートは初心者向けが東澳から南へ向かい、粉鳥林の海上にそびえる巨大な岩を鑑賞する往復約7キロメートルのコースで、上級者向けが東澳から北へ向かい、烏石岩や海蝕洞といった珍しい自然の造形が見られる地点までの往復約7キロメートルのコースとなっている。
初心者向けルートの場合、1ツアー当たり40人余りに付き随行するガイドは2人。参加者はライフジャケットを着けて2人乗りカヤックに乗り込み、約1時間の簡単な講習を受けて目的地へ向けて出発する。
参加者はカヤックでしか見ることのできない景色が楽しめるが、一方で大波でひっくり返りそうになったりと危険もあるほか、数時間にわたりパドルをこぎ続けなければならず、体力の消耗も激しいという。2年ほど前にはカヤックに乗った4人が外海に流される事故も発生している。
しかし現在、宜蘭県内でカヤックツアーを運営する7業者のうち、水域レジャー活動に関する業務に必要な政府のライセンスを申請しているのは1社のみで、しかも、まだ許可は取得していない。また、こうした業者の多くはホームページなどに「合格業者」とうたっており、違法営業と知らずに参加したツアー客からは「政府の審査を受けていると思ったから安心していた」などと驚きの声が上がっている。
ただ業者たちは「そもそも政府の管理規則が定まっていない」と不満を訴えている。東澳でカヤックガイドを務める李元治さんは今年、救助員の名簿など必要書類をそろえて、海巡署、林務局で許可を取得するよう指示されたために両機関の許可を取得したものの、県政府からは「ライセンスが発給はカヤックレジャー専用区が設定された後」との返事が返ってきたそうだ。
まだまだ暑い日が続く中、カヤックツアーを体験してみようという場合は、業者の安全管理を十分に事前チェックした方が良さそうだ。
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