ニュース 社会 作成日:2017年9月5日_記事番号:T00072694
台湾在住の日本人男性が今月1日に出版した台湾人向け日本語学習テキスト『這個動作、那個情形、日語怎麼説?』が、通販サイト大手の博客来の予約ランキング(中国語部門)で2位となり注目を集めている。日本語を学習する台湾人がよく間違える「名詞と動詞の組み合わせ」に焦点を当てた、非常に実用性の高い一冊だ。著者は教科書には載っていない生きた日本語を解説するフェイスブック(FB)ページも運営しており、販売に一役買っているようだ。
『日語怎麼説?』は、女性受けしやすいように表紙をピンク色にした他、挿し絵などを多く取り入れるなどデザインにもこだわった(YSN)
『日語怎麼説?』は動詞の運用に特化しており、例えば「電気+点ける」といった名詞と動詞の組み合わせ1,500個を、テーマごとに会話例も使って紹介している。「電気を点ける」は中国語では「開灯」となるため「電気を開ける」と話す台湾人が多く、日本語会話でつまずくポイントとなっている。
著者で日本語の講師をしている冨永圭太氏(33)は、台湾人が動詞の使い方をよく間違えていることに着目したと説明した。動詞の使い方を勉強できる学習書は、これまでは辞書のようなものしかなかったため、そこを徹底解説して差別化を図ったことが販売好調の要因だと話した。
冨永氏は、日本語を解説するFBのページを運営しており、フォロワーが5万人近くに達している。紹介する日本語は、例えば「正直言って手応えゼロ」のように、教科書には載っていないが普段日本人がよく口にする表現で、日本語を上達させたい台湾人のつぼにはまっているようだ。
冨永氏は「自分の日本語講師としての能力をアピールしやすい」とFBを使っている理由を説明した。現時点で2社から出版依頼、約7社から動画を使った講師の依頼が来ているとのことで、マーケティング戦略の見事な成功事例といえる。
『日語怎麼説?』の定価は370台湾元と、一般的な学習書よりも100元近く高いが、それでもフォロワーからは「ずっと待っていた」といったコメントが多く寄せられていて、普段無料コンテンツを利用するファンが興味を持ってで買っているようだ。
冨永氏のFB「桃太郎的花瘋日文」は(https://www.facebook.com/taotailanguage/)。中国語を学習する日本人にとっても興味深い内容で、台湾人と会話する際の話のネタにしてみてはいかがだろうか。
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722