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ウインボンドが高雄に12インチ工場、スマホ・IoT需要に対応


ニュース 電子 作成日:2017年9月6日_記事番号:T00072708

ウインボンドが高雄に12インチ工場、スマホ・IoT需要に対応

 半導体メモリー大手の華邦電子(ウインボンド・エレクトロニクス)が南部科学工業園区(南科)高雄園区(高雄市路竹区)に特殊用途DRAM、フラッシュメモリーの12インチウエハー新工場を設置する。投資額は3,350億台湾元(約1兆2,000億円)で、2020年の量産を目指す。スマートフォンや、モノのインターネット(IoT)など新分野向け需要が拡大する中、中部科学工業園区(中科)工場での生産拡大には限界があるため、新工場の設置を決めた。6日付経済日報が報じた。

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 ウインボンド新工場の用地面積は約25ヘクタールで、DRAMは新たに25ナノメートル製造プロセスを導入する。NAND/NOR型フラッシュメモリーは30ナノ台での生産になるとみられる。インターネットメディア、科技新報(テックニュース)によると、月産能力は12インチウエハー4万枚のようだ。既に科技部科学工業園区審議委員会議の承認を得ており、董事会で議決後、建設計画の詳細を発表する。

 同社の中科工場の月産能力は現在4万3,000~4万4,000枚で、年末に4万8,000枚、来年下半期に5万3,000枚まで引き上げる計画だ。同工場は最大で5万5,000~5万6,000万枚まで拡充できるスペースしかなく、拡大余地に限界があった。このため新工場の設置によって旺盛な顧客の需要に対応する。

既存拠点の優位性で台湾選択

 同投資計画について焦佑鈞董事長は、シンガポール政府から好条件を提示されたが、新竹と台中に工場を持ち、人員の支援が容易なため台湾での投資を決めたと説明。台湾政府が協力を申し出たことも決め手となったと話した。新工場では就業機会1,000件を創出する見通しだ。

 科技部は、同社はDRAMとフラッシュメモリーの2分野の製造プロセス開発能力を持つ世界でも数少ないメーカーで、用地、水道、電気、人材育成、研究開発(R&D)など全力で支援していくと表明した。

 同社は今年下半期に38ナノプロセスのDRAM生産に着手する計画だ。1~2ギガバイト(GB)の低容量のNAND型フラッシュメモリーは現在46ナノで生産しており、今後32ナノを導入する。NOR型フラッシュメモリーは58/46ナノとなっている。

【表】