財政部が８日発表した８月の輸出総額は277億7,000万米ドルで前年同月比12.7％増となった。11カ月連続の伸びで、約３年ぶりの高水準を記録した。半導体の好況や旺盛な機械需要が要因だ。１～８月の輸出は前年同期比12.5％増の2,025億9,000万米ドルだった。９日付工商時報が報じた。

　８月の貿易黒字は57億1,000万米ドルで、同月としては過去３番目だった。財政部統計処の蔡美娜処長は「過去の貿易黒字は輸出減少によるものだったが、今回は輸出の増加によるものだ。３カ月連続で黒字幅が50億米ドルを超えており、通年の貿易黒字は初めて500億米ドルを突破するのではないか」と予想した。財政部は、９月まで４カ月連続で輸出が２桁台の伸びを示すと予想している。

　品目別では、機械の輸出額が22億8,100万米ドルで前年同月比26.8％の伸びを示したほか、半導体を含む電子部品は14.4％増の96億3,800万米ドルで、輸出額は月次ベースで過去最高を記録した。その他、▽情報通信技術（ＩＣＴ）製品、28億8,700万米ドル（前年同月比13%増）▽ベースメタルおよび製品、25億3,300万米ドル（15.5%増）▽プラスチック・ゴム製品、20億400万米ドル（16.2%増）▽化学品、16億4,500万米ドル（14.4%増）▽液晶パネルなど光学器材、11億6,500万米ドル（11.6%増）──などが２桁成長となった。

　輸出先別では、中国（香港を含む）は前年同月比14.5％増の113億8,800万米ドルで過去３番目の高水準だったほか、東南アジア諸国連合（ASEAN）も19％増の53億5,000万米ドルと好調だった。その他の国、地域は▽米国、32億4,500万米ドル（前年同月比7.1％増）▽欧州、24億7,500万米ドル（7.7％増）▽日本、17億2,300万米ドル（6.2％増）──と軒並みプラス成長だった。