ニュース 社会 作成日:2017年9月12日_記事番号:T00072825
台南市将軍区に住む新聞配達所経営の男性、李宝桐さん(55)の血液型はA型だが、中でもFy(a)という抗原を持つ、台湾にわずか7人しかいない非常に特殊な血液型だ。そんな彼に7日夜、献血センターから「同じ血液型の1人が輸血を必要としている」との緊急連絡が届いた。李さんは躊躇(ちゅうちょ)することなく車に飛び乗って献血所に急行。彼から採取した大切な血液は大急ぎで嘉義県の病院へ運ばれ、無事、患者は命を救われた。
李さんは20回以上献血を行ってきたが、2年前に初めて献血センターから緊急に血液が必要との連絡を受けるまで、自分がそれほど希少な血液型の持ち主だということを知らずに過ごしてきたそうだ。
これまで彼は、同センターから2度の緊急連絡を受けたが、椎間板ヘルニアで手術を受けたことが原因で献血に応じることができず、悔しい思いをしていたという。
そんな李さんに3度目の緊急連絡が舞い込んだのは7日午後6時過ぎのこと。同じ血液型を持つ患者が嘉義長庚紀念医院で輸血を待っているが、同型の残り6人のうち4人は海外に滞在中、1人とは連絡が取れず、危機を救えるのは李さんしかいないとのことだった。
これを聞いた李さんは「すぐに行くから待ってろ!」とだけ告げてすぐに車で自宅を出発し、約20キロメートル離れた台南市の市街地にある献血所まで渋滞に巻き込まれながらも1時間半で到着。そこで彼を待っていた看護師が急いで500ccの血液を採取し、専用車に乗せて長庚紀念医院へと送り届けた。
当時の気持ちについて李さんは「とにかく助けてやりたいということしか頭になかった」と語っている。そして無事、人助けに成功した彼は、珍しい血液型を持って生まれた人間として、しっかりと健康を維持しなければ、いざという時に人助けができないと実感したそうだ。
輸血を必要とするのは何も希少な血液型の人だけではない。李さんを見習って日頃から面倒くさがらずに献血をするよう心掛けたいものだ。
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