ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

三井不動産が台北でホテル着工、日本大手の進出相次ぐ


ニュース 商業・サービス 作成日:2017年9月27日_記事番号:T00073095

三井不動産が台北でホテル着工、日本大手の進出相次ぐ

 三井不動産は26日、台北市大安区で台湾市場で初となる直営ホテルの着工式を行った。客室数300室で2020年に開業予定だ。台湾は中国人旅行客が減少する一方、日本などアジアからの個人旅行客は伸びている。こうした中、同社をはじめ、藤田観光、西武ホールディングス(西武HD)、ホテルオークラなど日本の大手ホテル業者による投資計画が相次いでいる。27日付経済日報などが報じた。

/date/2017/09/27/00mitsui_2.jpgホテルイメージ図。三井不動産も建物開発段階から企画協力している(同社リリースより)

 三井不動産の新ホテルは、台北MRT(都市交通システム)板南線の忠孝新生駅から徒歩1分の忠孝東路三段に位置し、地上17階、地下5階建てで敷地面積は450坪。MRT(都市交通システム)忠孝新生駅から徒歩1分の好立地で、アッパーグレードクラスの位置付けで、地上1階~17階は客室、レストラン(1階)、地下1~5階は駐車場を予定している。ホテルの名称は未定だ。

 三井不動産の大林修執行役員は、2010年以降、日本から台湾を訪れる観光客やビジネス客が年々増えており、昨年は延べ189万人に達したと指摘した。観光やビジネスが盛んで交通も便利な台北市中心部で、増え続ける日本やアジアからの観光客、ビジネス客をターゲットに定め、今後も台湾投資を拡大すると話した。

/date/2017/09/27/00mistui2_2.jpg三井不動産の大林執行役員(右5)は、海外展開拡大を視野に台北を選んだと語った(同社リリースより)

 ホテルの建物は宏普建設が建設する。段津華同社董事長は、三井不動産が20年の契約で建物を借り受けると説明した。宏普建設は、三井ガーデンホテルは台湾人観光客やビジネス客が好むホテルチェーンの一つと指摘。段董事長は、同社は台北市、新北市で70件以上の開発案件を手掛けており、三井不動産との提携を通じて企業文化やノウハウを学びたいと語った。

 三井不動産は、台北都市圏を中心に、台湾で複数のホテル展開を目指している。このほか、「三井アウトレットパーク(MOP)台湾林口」(新北市林口区)を16年1月にオープンしたのに続き、三井アウトレットパーク台湾台中港(仮称)を今年8月に着工し、18年のオープンを目指している。21年にはリージョナル型ショッピングセンター「ららぽーと」を台北市南港区に開業する計画だ。

桃園・台中でも

 訪台日本人旅行者が増加する中、19年以降、日本の大手業者によるホテル開業が相次ぐ見通しだ。

/date/2017/09/27/01top_2.jpg

 藤田観光は、皇翔建設と提携し、同じく台北MRT忠孝新生駅近くで、19年に地上19階建て、客室数248室のホテルをオープンする予定だ。

 西武ホールディングス傘下で「横浜・八景島シーパラダイス」などを運営する横浜八景島は、国泰人寿保険(キャセイライフ)と提携し、20年に台湾高速鉄路(高鉄)桃園駅の特定産業専用区で、水族館、ホテル、映画館、店舗が集結した台湾初の複合型商業施設をオープンする予定だ。

 ホテルオークラは、2021年に台中市西屯区でオークラプレステージ台中を開業する。地下7階、地上29階建てで、客室数は約250室の計画。レストランや宴会場、スパ、フィットネス、屋外プールなどを併設する。

 一方、エイチ・アイ・エス(H.I.S.)は今年5月にホテル18軒を展開する洛碁飯店集団(グリーンワールドホテルズ)の株式51%を取得し、海外子会社とした。うち1軒は、人間の代わりにロボットが接客する「変なホテル」に転換する予定だ。

【表】