ニュース 社会 作成日:2017年9月29日_記事番号:T00073161
鋭い弁舌で知られる国民党所属の台北市議、李新氏(64)が29日、台北市のマンションから転落して死亡した。自殺とみられる。同氏は最近、交際していた女性と別れており、うつ病、不眠症、帯状疱疹に悩まされていたという。
郁氏(中)は、李氏とは最近忙しくて会えておらず、驚きと悲しみでいっぱいだと話した(28日=中央社)
新北市出身の李氏は台湾大学政治研究所で修士号を取得した後、国民党(当時)の立法委員だった郁慕明氏の特別助理となった。その後、郁氏が国民党を離れ、93年に設立された統一派政党、新党に加わったことに伴い李氏も同党に参加。43歳だった96年に国民大会(05年に廃止)代表に当選し、政治家となった。
98年に初当選した台北市議を5期連続で務めた。弁才に優れ、戦略に長けていたことから、三国志で有名な「諸葛孔明」にちなんで「小諸葛」のニックネームで呼ばれ、政治討論番組にもたびたび出演して知名度を高めた。08年に国民党に復帰し、16年には党主席(党首)選挙にも立候補した。
私生活では6年前に妻と離婚。その後、交際した恋人とも最近、関係が終わったとされる。友人によると李氏は睡眠障害やうつ病、帯状疱疹に悩まされていたという。
最近は特に心身ともに状況が悪化していたようで、先週、自宅で睡眠薬を一気に50粒飲んで病院に運び込まれるという出来事があった。3日前には、失敗した父親だったと自分を責める一人息子宛てのメモを書いていた。
27日、李氏は台北市大安区のマンション10階にある前妻の自宅へ向かい、一晩を過ごした後、28日午前5時ごろベランダ外に設置されたクーラーの室外機にぶら下がっているところを隣人に発見された。驚いた隣人は「何をしているの?引き上げようか?」と尋ねたが、李氏はつかまる力をなくし、そのまま地面に落下し、即死した。
警察の調べによると、前妻の自宅内のテーブルには精神病関連の医薬品が置かれており、これを服用した李氏が副作用によってもうろうとなり、不注意から転落したとの可能性もあるとみて捜査を進めている。
心理学の専門家は、政治家などの公人はストレスが多くても、世間の目を気にして受診しないことがあるが、治療やカウンセリングが必要だと呼び掛けた。
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