ニュース 社会 作成日:2017年10月11日_記事番号:T00073310
台南市内で9日、路線バスの運転手が走行中に突然、心肺停止状態に陥るというトラブルが発生した。車両はそのまま斜めに進み、ビルの入り口に設置されていた鉄柱にぶつかって停止。運転手の異常に気付いた通行人が即座に車内に乗り込んで心肺蘇生法(CPR)を施したため、幸いにも一命を取り留めることができた。
大台南公車は、運転手は出発前の検査で異常はなかったと説明した(9日=中央社)
9日午前7時半ごろ、路線バス「大台南公車」の車両が6人の乗客を乗せて台南市中山路の交差点に差し掛かった時、運転手の李星沢さん(41)は突然、意識不明に陥った。コントロールを失ったバスは対向車線に進入し、危うくバイクに接触しそうになりつつ歩道に向かい、道路標識や消火栓を次々となぎ倒しながら進み、証券会社の玄関を支える鉄柱に激しく衝突してようやく停止した。
その時、たまたま現場をバイクで通りかかった男性(24)はすぐさま粉々に割れたフロントガラス部分から車内にもぐりこみ、ボタンを操作して後部ドアを開け、負傷した乗客を外に出した。そして意識を失って運転手を見ると、近くを歩いていた通行人の男女3人と協力して彼を運転席から車内の通路に運び出して寝かせた。
その3人のうち女性2人が、救急隊が到着するまで交代で運転手にCPRを続けた。3分ほどして救急車に乗せられた運転手の李さんは、搬送先の病院で再び心臓の動きを取り戻し、意識も回復。奇跡的に命を救われることとなった。病院の医師は、不整脈が心肺停止につながった可能性があると指摘している。
台南市政府消防局第一大隊の葉名軒副大隊長によると、救急隊員が現場に駆け付けた時、2人の女性が運転手の胸を圧迫しており、緊張した面持ちながら正しい姿勢、リズムで施しており、これがなければ命が危なかったと説明した。
この女性2人は手際の良さから医療関係者とみられるが、身元は明らかにしていない。また、最初に危険を冒して車内に突入した男性も「やるべきことをやっただけ」と謙虚に語っているが、運転手の家族は「命の恩人」と感謝を述べた。
なお専門家によると、不整脈が発生し、心臓が全身に血液を送れなくなった場合、2~3分で意識不明に陥ると指摘。さらに1分以内に電気ショックとCPRを施せば9割以上の確率で回復するが、1分遅れるごとに生存率は7~10%ずつ低下していくそうだ。
万が一の場合に備え、CPRのやり方をおさらいしておいた方がよさそうだ。
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