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「ミシュラン2つ星」返上、江振誠シェフが表明


ニュース 社会 作成日:2017年10月12日_記事番号:T00073345

「ミシュラン2つ星」返上、江振誠シェフが表明

 料理界で「台湾の光」と呼ばれるフランス料理の有名シェフ、江振誠(アンドレ・チャン、41)氏は11日、自身がシェフを務め、レストラン格付けの権威「ミシュランガイド」で2つ星を獲得したシンガポールのレストラン「Restaurant ANDRE」のホームページ上で「ミシュランに星を返上する」と表明。さらに同店を来年2月14日で閉店すると発表し、話題を呼んでいる。

/date/2017/10/12/19chang_2.jpg江氏は、中華料理も作りたいし、これからは違うものを試してみたいと語った(11日=中央社)

 1976年に台北市で生まれた江氏は、淡水高級商工職業学校の飲食科在学中にホテルでシェフとして働き始め、97年に台北西華飯店(シャーウッド・タイペイ)のフランス料理レストランで副料理長を務めるまでに成長。さらに01年フランスに渡り、ミシュランの3つ星レストラン「Le Jardin des Sens」で料理長を務めるなど評価を高め、06年にはディスカバリーチャンネルで「アジア最高の青年シェフ10人」に、07年には米タイム誌で「世界最高のシェフ150人」に選出された。

 08年、江氏は活躍の舞台をシンガポールに移し、スイスホテル・ザ・スタンフォード内のレストラン「JAAN par Andre」で料理長を務めた後、11年に「Restaurant ANDRE」をオープン。同店は16年に台湾人がシェフを務めるレストランとして初めてミシュランの2つ星を獲得した。

 「星」の返上を表明した声明の中で江氏は、「この職業について今年で30年になるが、完璧主義者の自分はずっと存在するはずのない『パーフェクトな瞬間』を追い求めてきた。その結果、数々の栄誉に輝いたが、今この瞬間、ありのままでパーフェクトだと気付いた」と心情を吐露した。

 その上で「Restaurant ANDRE」の閉店後は、原点に帰って純粋に料理を楽しむほか、台湾に戻り、これまでの経験を若いシェフに伝えていきたいとの考えを示した。なお江氏は自身が監修するフランス創作料理「RAW(ロウ)」を台北市中山区に開設しているが、同店についても「次回のミュランガイド台湾版の、評価の対象に入れないでほしい」と訴えている。