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シャープのスマホ、世界5位に照準


ニュース 電子 作成日:2017年10月23日_記事番号:T00073509

シャープのスマホ、世界5位に照準

 鴻海精密工業は、傘下のシャープブランドのスマートフォンで世界5位を長期目標に設定したようだ。シャープ携帯電話の中国責任者を務める羅忠生・富智康集団(FIHモバイル)執行董事は、鴻海とシャープで数カ月以内に、研究開発(R&D)から製造、販売、アフターサービスまで網羅する4,000人以上のチームを組織すると述べた。うち研究開発が1,000人以上を占める他、日本の品質意識を鴻海の従業員に浸透させることで、鴻海とシャープの相乗効果を最大化する。23日付経済日報が報じた。

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 羅FIH執行董事は、3日間の社内会議で協議し、来年のスマホ市場展開に非常に自信が持てたと述べた。

 羅FIH執行董事は、鴻海とシャープで数カ月以内に、▽研究開発▽製造▽ブランド▽品質管理▽工場▽販売▽アフターサービス▽サプライチェーン──まで網羅した4,000人以上のチームを立ち上げ、各部門からも協力を得ると説明した。研究開発と販売を統合することで市場のニーズに近づける狙いで、うち1,000人以上の研究開発者は、日本、台湾、中国の研究開発センターから集めるようだ。

 羅FIH執行董事は、シャープの最新スマホは全画面インフィニティディスプレイ(狭額縁設計)で、世界各地で展開しており、より良い品質とサービスをユーザーに提供するため、より多くの予算を投じると語った。さらに、強い企業の後ろ盾と、シャープの現地の優秀なチームで、「4+1」の1を目標にすると語った。これらの発言から、鴻海を後ろ盾にシャープがスマホ市場で世界5位を目指すとみられる。

 羅FIH執行董事は昨年末に鴻海に入社した。今年4月にFIH執行董事に就任し、現在は米インフォーカスの携帯電話を担当している。

中国で品質意識向上

 中国シャープは先週、フォード、トヨタ、FIHモバイルでCQO(最高品質管理責任者)を歴任した鮑益新氏を講師に招き、社内で品質管理コースを開催した。日本での品質向上の管理や戦略、考え方を参加者に学ばせることが目的だ。

 郭台銘(テリー・ゴウ)董事長はこれまでに、シャープの職人精神を持った一部人材はCEO(最高経営責任者)と同じくらい稼ぐことができると何度も発言し、高く評価している。

シャープテレビ、台湾で好評

 一方、台湾では、「私の初めてのシャープ家電」とうたい、9,999台湾元(約3万7,000円)で発売した40インチの2K液晶テレビが好評だ。張凱傑・台湾シャープ家電総経理は、シャープ初の1万元以下のテレビで、32インチテレビより安く、供給不足が続いていると語った。

 鴻海は昨年8月にシャープを買収し、声宝(サンポ)合弁のシャープ家電製品の販売会社、夏宝を解散・清算した。鴻海主導に代わったシャープは、50、60インチの2K、4Kテレビも販売しており、来年春節(旧正月)までに8Kの70インチテレビを発売する予定だ。

 張・台湾シャープ家電総経理は、今年の売上高は前年比25%増が見込め、来年はさらに成長する目標だと語った。

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