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作成日:2008年5月13日_記事番号:T00007374
中国への送金詐欺、被害額は160万元以上
内政部警政署刑事警察局の「詐欺防止ホットライン」は12日、ネットのオークションサイトを利用し中台間で違法為替業務を行う新種の詐欺手法について注意を喚起した。既に3人の被害者が判明しており、被害額は160万台湾元(約540万円)以上に上っている。
目下、中台間では直接の為替業務が行われておらず、台湾から中国へ送金する場合は、銀行で台湾元を米ドルに両替しなければならない。500~600元の手数料が必要な上、送金完了まで2~3日かかる。
しかし、ネットのオークションサイトで提供されている「人民元の送金代行」や「両岸貨幣両替」などのサービスを利用すれば、送金手数料が半分で済むだけでなく、時間も短縮できる。
113万元を騙し取られた台北県の郭さん(38)は、中国に長期滞在しているため人民元が必要だった。そこで知人から紹介された男性と電話で連絡を取り、指定された口座へ送金したところ、急に相手への電話が不通に。いくら待っても中国の自分の口座に人民元は振り込まれず、騙されたことが分かった。
苗栗市の汪さん(30)は、中国のファンド市場に投資しようと50万元を準備した。以前、オークションサイトを利用して5,000元を送金したことがあったため、今回もサイトを利用。相手と送金の商談をまとめ、午後に送金したところ、その夜にはもう連絡がつかなくなった。翌日、中国の銀行に問い合わせたが相手からの入金はなかったという。
この種の為替詐欺は電話やネットを通じて行われるため、追跡調査が困難だ。被害者は泣き寝入りするしかないという。