ニュース 商業・サービス 作成日:2017年12月5日_記事番号:T00074319
香港飲茶の「添好運点心専門店」をはじめ、ミシュランガイドで1つ星認定を受けた3店が5日、台中市西屯区の飲食店街「Jモール商場」でプレオープンした。添好運、香港風チキンライス「了凡香港油鶏飯・麺(Hawker Chan)」、東京巣鴨のラーメン「Japanese Soba Noodles 蔦(ジャパニーズソバヌードルつた)」でアジアのミシュラン街をうたい、グルメに貪欲な消費者が多い台中で、年間売上高1億台湾元(約3億7,500万円)を目指す。5日付工商時報などが報じた。
ミシュラン3店の台湾1号店でにぎわうHOYII北車站(YSN)
添好運は2014年に、了凡と蔦は17年4月に和億生活(HOYII)が台湾総代理店を獲得し、和億生活が運営する台北駅前の飲食店ビル「HOYII北車站」に台湾1号店をオープンした。
添好運は台北市3店、新北市1店、桃園市2店、高雄市1店を展開し、Jモール商場が台湾8店目だ。木目調の落ち着いた内装、セミオープンキッチンで面積90坪に座席は90席、くつろぎながら香港飲茶を楽しめる。客単価は約400元。添好運は10年から8年連続でミシュラン1つ星を獲得し、「世界で最も安いミシュラン1つ星レストラン」と呼ばれている。
一方、シンガポールの了凡は16年に屋台料理で初めてミシュラン1つ星を獲得し、17年も1つ星を獲得した。台湾1号店は油鶏(鶏肉のグリル)、チャーシュー、ご飯や麺、小菜(おつまみ)、スープなど多様なメニューが好評で、看板メニューの油鶏は1日で300羽売れたことがある。2号店となるJモール商場の店舗では、1人用セットの場合は50元で小皿と飲料1杯、2人用セットは135元でスープ、野菜、煮玉子2個が追加できる。客単価は100元前後。店舗の面積は55坪、座席数は92席。台北の1号店と異なり、ガラス張りのキッチンで、油鶏を作る過程を見ることができる。
蔦は12年に巣鴨で誕生し、16~18年にミシュラン1つ星を獲得した。Jモール商場は台湾2号店で、面積35坪・座席24席。2号店を記念して、台湾限定のみそ新メニュー2種類を1日50杯限定で発売する。客単価は約400元。
住民やサラリーパーソンに照準
Jモール商場は、ミシュラン3店に続き、春節(旧正月、2018年は2月16日)までに豚カツの「品田牧場」、回転すしの「点真鮮」、鍋料理の「聚」など16店を誘致する計画だ。
和億生活の林晋頡執行長は、Jモール商場は6年前に設立し、これまで大型レストランが中心だったが、今後は小型、中型のレストラン中心に転換し、多様な客層を呼び込むと狙いを説明した。
Jモール商場は、台湾大道四段沿いで、東海大学や台中栄民総医院(栄総)商圏に近く、周辺で働くサラリーパーソンや住民も多い。プレオープン前から興味津々で人が集まり、「それほど高くないので、昼食に食べてみたい」などの声が聞かれた。
Jモール商場の建物は、澄清医院傘下の義高企業が所有しており、澄清医院4代目の林晋頡氏と兄姉が今年初めに共同出資で設立した「上品茂」がJモール商場の運営を担う。
和億生活は、添好運、了凡、蔦を台北と台中に追加出店したことで、今年の売上高は15億元と、前年の12億元から25%増を狙う。18年は添好運を1~2店、了凡を3~5店、蔦を2~3店出店する計画で、売上高18億元を目指す。
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