ニュース 社会 作成日:2017年12月19日_記事番号:T00074587
台湾では今、人件費をかけずに24時間営業させられるとしてクレーンゲーム機(娃娃機)を設置する業者が増えており、現在、全土の設置台数は少なくとも20万台、売上高は15億台湾元(約56億円)を超えているとされる。一方で話題集めのため、ゲーム機に不適切な商品を入れたり、無人店舗という環境から窃盗事件が発生したするなど問題も多いようだ。
クレーンゲーム機を扱う業者が加盟する同業者団体、中華民国自動販売商業同業公会全国聯合会の彭清和理事長によると、台湾にクレーンゲーム機が登場したのは約25年ほど前。昨年スマートフォン向けゲームアプリ「ポケモンGO」がブームとなったことをきっかけに、関連商品を扱ったクレーンゲームに人気が集まり、新規参入が相次いだ。このため昨年初めから同団体への加盟申請数は40%近く増加した。
現在、著名な夜市(ナイトマーケット)にクレーンゲーム機が並んでいるほか、新北市の板橋商圏や台中市の台中商圏にはゲーム店が密集した「娃娃機通り」も出現している。
また業者は客の関心を買おうと、ゲーム機の中にぬいぐるみだけでなく、現金や宝くじ券、生きたウサギやカエル、生野菜などさまざまな景品を入れるようになっている。さらに今月初め、台南市永康区に開業した店舗では、オープンを記念してゲーム機の中にビキニ姿の若い女性が入り、客を驚かせた。
周辺住民からは取扱商品の内容を問題視する声が上がっている。警察も管理者のいない店舗が深夜、ホームレスや麻薬中毒者の「たまり場」と化し、治安上の死角となっているという。実際、店内の両替機を丸ごと持ち出したり、協力な磁石を使ってゲーム機内のスピーカーや腕時計といった高価な商品を吸い付けて盗むといった事件も発生している。
さらには子供が夢中になって、小遣いを全てクレーンゲームにつぎ込み、保護者が警察に助けを求めるという事例も起きている。桃園市や新北市、新竹市などでは学校周辺のゲーム店で不適切な商品の取り扱いを調査しているほか、見回りを強化し、児童を見掛けた場合は店から出るよう指導している。
業者は客に飽きられないようにとさまざまなアイデアを凝らしているが、クレーンゲームはあくまで気分転換程度の付き合いにしておいた方がよさそうだ。
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