ニュース 社会 作成日:2017年12月21日_記事番号:T00074639
中国籍の元留学生、周泓旭氏がスパイ活動を行った事件に関連し、検察当局は周氏が中国の「民主党派」の一つ「台湾民主自治同盟」と密接な関係にあり、新党若手幹部の王炳忠氏らに接近し、取り込みを図っていたとの疑いを強めている。21日付蘋果日報が伝えた。
王氏ら検察の聴取を受けた4人は20日記者会見を開き、「捜査は不公正で、やくざよりもひどい。まるで人を捕まえるかのように証人を呼んだ」などと涙ながらに検察批判を展開した(20日=中央社)
検察は周氏の通信記録やフェイスブックなどを分析した結果、周氏が台湾での組織構築、情報収集を目的として、王氏らに接触したと判断。王氏が情報提供に応じていたかどうかを判断するため、王氏の自宅を家宅捜索し、パソコンなどを押収したもようだ。
検察は19日夜以降、王氏ら関係者7人から「証人」として事情聴取を行った。ただ、検察は出頭に応じない聴取対象者に逮捕状を執行しており、証人の身分があいまいになっている。王氏は18時間半に及ぶ事情聴取を終え、20日未明に検察を後にした際、自身はあくまで証人だと強調した上で、「検察官には政治的な考慮をせず、公正に処理してもらいたい」とコメントした。
王氏はまた、自身を含む新党関係者が最近訪中したことについて、「全員公務員ではなく、外交関係者や公務員とは連絡を取っていない。自分に機密を探るどんな能力があるというのか」とし、自分たちは新党の政治的立場のせいで捜査当局に目を付けられたとの認識を示した。
検察側の手続きにも不備が指摘されている。検察は王氏らの聴取に際し、召喚状を示した上で、王氏らが出頭に応じないと、その場で逮捕状を執行した。しかし、法曹界からは「捜査令状、召喚状、逮捕状の交付を同時に受けたのは権力乱用だ」との声が上がっている。
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