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高雄発着LCC、16路線に拡大【表】


ニュース 運輸 作成日:2018年1月10日_記事番号:T00074930

高雄発着LCC、16路線に拡大【表】

 高雄国際空港を発着する格安航空会社(LCC)が急増している。現在16路線、うち12路線は直近3年以内の就航で、新たに東京、福岡、沖縄などとの間が結ばれた。10日付自由時報が報じた。

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 高雄空港のLCC就航は、2014年時点では▽春秋航空(スプリングエアラインズ)▽エアプサン▽ピーチ・アビエーション▽台湾虎航(タイガーエア台湾)──の4社だったが、この3年で▽バニラエア▽スクート・タイガーエア▽エアアジア▽ベトジェットエア▽チェジュ航空(済州航空)▽ティーウェイ航空──の6社が就航した。今年4月に予定されるピーチの沖縄線を含めると高雄空港では、一昨年12月から5社が7路線を就航しており、同期間の桃園国際空港の5社9路線に劣らぬ成長ぶりだ。なお、台湾初のLCC就航は、04年のジェットスター・アジア航空で、現在は21社が47路線に就航している。

 高雄空港発着LCCの就航先は▽大阪(関西)▽上海▽マカオ▽釜山──などに続き、▽東京(成田)▽福岡▽沖縄(那覇)▽ソウル(仁川)▽シンガポール▽クアラルンプール▽ホーチミン▽ハノイ──などが加わった。

 民航局担当者は、▽桃園空港や台北松山空港が飽和状態▽南北均衡、東南アジアやインドとの関係強化を目指す「新南向政策」──といった観点から、政策的に南部就航を奨励していると説明した。民航局は昨年より航空会社の着陸料を2割引きとしているが、今年1月より桃園空港と松山空港以外の空港の「新南向」路線はさらに2割引きとしていることも、LCC就航の増加につながっている。

搭乗率80%、増便計画も

 航空業界関係者は、高雄空港の路線はいずれも搭乗率が平均80%に上り、最も人気が高い大阪線の冬スケジュールは搭乗率が90%を超えると指摘した。

 タイガーエア台湾は、高雄空港発着の5路線の搭乗率は70~80%で安定していると説明した。

 バニラエア担当者は、ツアーでなく個人旅行が増えており、中南部を訪れる観光客が増えていると指摘した。

 スクートは6月に大阪、シンガポール便を増便する予定だ。

異なる発着空港利用が手ごろに

 高雄空港発着のLCC増加によって、台湾を訪れる外国人観光客にとってスケジュール設定の自由度が高まっている。LCCは航空券がフルサービスキャリア(FSC)より安いことが多く、片道ごとに購入できるためだ。

 正月休みに夫婦で訪台した台湾リピーターの40代日本人女性は、この時期のFSCなら往復10万円かかるが、タイガーエア台湾は約半額で済んだ上、時間帯もよく、日本語サイトができていて購入しやすかったと話した。高雄空港から市内に移動しやすく、台湾高速鉄路(高鉄)で移動し、桃園空港から帰国したため、高雄、鹿港(彰化県)、台北の3都市をスムーズに観光できたと満足げに語った。

 タイガーエア台湾は、外国人観光客のリピーター増加に伴い、台北だけでなく、南部を訪れる観光客が増えていると説明した。

 一方、台湾からの日本旅行でも、大阪イン・名古屋アウト、名古屋イン・福岡アウトなどの組み合わせで、時間や交通費が大幅に節約できると指摘した。高雄発着便の主要ターゲットは観光客のため、下半期のベトナムのダナン就航を検討しているほか、フィリピンのパラワン、ボラカイ島への就航も検討していると明かした。パラワン島は「フィリピン最後の秘境」と呼ばれ、世界遺産もある。

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