ニュース 電子 作成日:2018年1月15日_記事番号:T00075004
米国で先週開催された家電見本市、コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)で、サムスン電子とソニーが、AI(人工知能)技術によってフルハイビジョン(HD)や4K画質を8K水準にアップコンバートできる85インチテレビを展示。いずれも、友達光電(AUO)の量子ドット(QD)パネルを採用していた。今年は両社の他、シャープ、中国ブランドなどの8Kテレビ発売が相次ぐ「8Kテレビ元年」となる見通しで、AUOや群創光電(イノラックス)は設備稼動率の向上、および単価上昇が期待できそうだ。15日付工商時報などが報じた。
AUOの85インチパネルは8Kタイプとして世界最大サイズだ(AUOリリースより)
サムスンとソニーは今年、65インチ、75インチ、85インチの8Kテレビを発売する計画で、サムスンやAUO、イノラックスの8Kパネル生産能力を使い切るとみられている。
AUOの彭双浪(ポール・ポン)董事長は、8Kテレビパネル量産の準備はできていると表明した。昨年9月の「タッチ台湾2017」で発表した85インチパネルを今年量産、出荷し、下半期に65インチパネルを量産する他、75インチパネルも準備していると8K商機に意欲を示した。
鴻海精密工業傘下のイノラックスは昨年8Kパネルの量産に成功し、65インチの8Kテレビの設計を完了しており、今年からグループ企業のシャープや中国テレビブランド向けに出荷する計画だ。シャープは今年、初の70インチ8Kテレビを中国で販売する予定だ。
中国のパネルメーカーでは、京東方科技集団(BOEテクノロジーグループ)と中電熊猫信息産業(CECパンダ)が8Kパネル開発に着手しており、今年下半期に8Kパネルを採用したテレビを発売する見通しだ。
なお、LGディスプレイ(LGD)もCESで8K有機EL(OLED)テレビを発表している。
東京五輪で急成長
市場調査会社IHSマークイットは、60インチ以上の大型テレビにおいて、今年は4Kパネルと8Kパネルの採用比率はまだ99対1の予測で、東京五輪開催の2020年には91対9、23年には84対16と、8Kパネルが急拡大すると予測した。
IHSのリッキー・パークアナリストは、第10.5世代工場の相次ぐ量産に伴いパネル価格が下落するため、パネルメーカーはハイエンドの8Kパネルで差別化を図り、利幅を拡大する必要があると指摘した。
彭AUO董事長は、今年パネル業界は第10.5世代工場の稼働が続き、65インチパネルの供給量が大幅に増えると指摘。65インチテレビの出荷規模は昨年の1,300万台から19年に2,000万台以上に増え、75インチ、85インチテレビ出荷も急増すると予測した。
ちなみに証券会社によると、今年の液晶テレビの世界全体の出荷台数は2億1,800万台で前年比3.9%増の予測だ。
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