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離婚率40年で4倍に、驚きの破局理由も


ニュース 社会 作成日:2018年1月15日_記事番号:T00075015

離婚率40年で4倍に、驚きの破局理由も

 台湾では1977年に0.55%だった離婚率が昨年1~11月期には2.12%と約4倍に上昇している。離婚の増加に伴い、結婚生活が破綻に至った理由も多様化しており、中には離婚訴訟を担当した裁判官をあ然とさせるようなケースもあるようだ。

 ある女性の母親は3年ほど前、その後、娘の夫となる男性を連れて道教の廟(びょう)を訪れたところ、廟のタンキー(霊媒師)を務める女性の身に突然、神様が降り、娘と男は前世で夫婦だったと告げ、2人を結婚させるよう指示した。「結婚させなければ2人に恨まれるだろう」との言葉を信じた母親は、2年前に2人を入籍させた。

 しかし、義理の息子となった男性は結婚後も一向に娘と同居せず、そのうち電話を受けることも拒否するようになり、ついに母親は裁判所に離婚を申請した。裁判で母親が証言したところによると、男性は結婚前からなぜ入籍しなければならないのかと不満をこぼしていたといい、裁判官は2人の間には夫婦としての情も、関係性も存在していないとして離婚を認めた。

 夫の異常な「けち」ぶりに耐えられないとして、裁判所に離婚を申請した結婚3年目の女性もいる。彼女によると、夫は省エネと称して冷蔵庫の電源を抜き、中の食品を腐らせたり、わずか150台湾元(約560円)の出産前検査費用に出し惜しんだそうだ。

 このほか結婚して台湾へやって来た中国人女性は、異性との付き合いを完全に断つよう求めたり、生理用品の使用を許さないなどあまりに強い夫の束縛に嫌気がさして離婚を申請した。夫は法廷で妻に対し、浮気をした、信用できない悪人などと強烈に非難。結局、裁判官は2人の間に夫婦の愛情は存在しないとして離婚を認めた。

 ちなみに日々、さまざまな離婚案件を取り扱う家庭裁判所の裁判官によると「夫婦の間に愛情がなくなれば、どんな些細なことも離婚理由となる」そうだが、中でもしゅうとめ、子供、浮気相手が夫婦関係を破壊する「3大キラー」なのだという。

 なお専門家は、台湾における離婚率上昇は、かつての農業社会時代の家庭重視から個人重視へ考え方が移行していること、および女性の権利意識や学歴、経済力向上が背景にあると指摘した。