ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム 会社概要 採用情報 お問い合わせ

コンサルティング リサーチ セミナー 在台日本人にPR 経済ニュース 労務顧問会員

春節ボーナス、好景気で支給拡大


ニュース その他分野 作成日:2018年1月22日_記事番号:T00075132

春節ボーナス、好景気で支給拡大

 今年の春節ボーナス(年終奨金)は、好景気を背景に支給が拡大する傾向にある。中国鋼鉄(CSC)、台塑集団(台湾プラスチックグループ)、長栄集団(エバーグリーン・グループ)など大手グループが4~8カ月に設定したのをはじめ、従来型産業で支給増が目立つ。21日付蘋果日報が報じた。

/date/2018/01/22/00Top1_2.jpg

 CSCは固定1カ月、生産販売報奨金が3.6カ月で合計4.6カ月。鉄鋼業界では鉄筋最大手の豊興鋼鉄が最低6カ月で昨年を上回る。

 セメント最大手、台湾水泥(台湾セメント、台泥)は固定2カ月に業績に応じて0~6カ月の報奨金が加算され、最高で8カ月となる。

 従業員2万9,000人の台湾プラグループは6カ月プラス現金による紅包(お年玉)を支給する。春節ボーナスを基本6カ月とするのは3年連続で、従業員の平均月給が4万3,100台湾元(約16万3,000円)であることから、平均約26万元を手にすることになる。また、今年の紅包額は昨年実績の1万4,000元を上回るとみられる。

 飲料スタンド「チャタイム日出茶太」などを展開する六角国際事業(ラ・カッファ・インターナショナル)は、王耀輝董事長が先週の尾牙(忘年会)で「成績優秀な従業員は最高で12カ月を支給する」と表明。他の飲食大手では王品集団が1~3カ月を予定している。

 製薬の葡萄王生技(グレープキングバイオ)は8カ月の予定だが、従業員によると、同社は2012年以降は、毎年決まって8カ月を支給しているという。アパレル大手の儒鴻企業(エクラット・テキスタイル)も、最高8カ月だった昨年水準に近い額が予想されている。

 百貨店業界では微風広場(ブリーズセンター)が平均2.5カ月。業績優良者は最高で7カ月を予定している。

 運輸大手は、エバーグリーン・グループが約4カ月、中華航空(チャイナエアライン)が約3カ月となる。

群益証券「80万元も」

 金融業界は、台湾株式市場の加権指数が1万1,000ポイントを超えた証券業界で大盤振る舞いをする企業があるようだ。群益証券は基本1.74カ月に平均13.48カ月の報奨金を加算する。王濬智同社董事長は先週、「スーパー営業パーソンは最高で80万元をもらえる」の発言して反響を呼び、「せいぜい1~2カ月だ」とメディアに内部告発とみられる情報も寄せられたが、同社は「一部のスーパー営業パーソンは、年間の報奨金が確実が80万元に達する」と正式に反論した。また、元大証券も「当社には100万元、200万元のボーナスを得る営業パーソンは少なくない」と表明した。

/date/2018/01/22/00Top2_2.jpg

 リース最大手の中租控股(チャイリース・ホールディングス)は平均で7~10カ月。最高で12~15カ月となる。同社は昨年、過去最高益を達成した。

 政府系銀行は彰化銀行が5カ月、兆豊国際商業銀行(メガ・インターナショナル・コマーシャル・バンク)、合作金庫銀行、台湾中小企業銀行(台湾企銀、TBB)が4.6カ月、台湾銀行、台湾土地銀行(LBOT)、中国輸出入銀行(輸銀)が約4.4カ月と例年通り高い水準だ。

ASE、1万元の報奨金支給

 電子業界では多くが2カ月固定のルールを決めているが、追加で報酬金を出す企業も多い。ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は昨年第4四半期の報酬金を上乗せする。パッケージング・テスティング(封止・検査)最大手、日月光半導体製造(ASE)は高雄工場の末端従業員に1万元の報奨金を支給する。

 京元電子(KYEC)は18四半期連続で報奨金を支給している。従業員1人当たりの四半期支給額は月給の0.2~0.25カ月で、最高で0.5カ月に達する。

【表】