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裕隆汽車、中国でPHEVシステム生産へ


ニュース 自動車・二輪車 作成日:2018年1月23日_記事番号:T00075153

裕隆汽車、中国でPHEVシステム生産へ

 自動車大手、裕隆汽車製造(ユーロン・モーター)は22日、中国でプラグインハイブリッド(PHEV)の動力システムとエンジンを生産するため、浙江省杭州市と湖南省で年内に新会社を設立すると発表した。投資額は43億2,300万台湾元(約160億円)。PHEVは脱ガソリン車の過渡期に最良の製品と目されている。自社ブランド「LUXGEN(ラクスジェン)」だけでなく、中国の自動車メーカーからの受注も狙い、投資の早期回収を期する。23日付経済日報などが報じた。

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 裕隆汽車は、台湾の自動車市場は規模が小さいので、製造原価を引き下げて競争力を高めるために、中国市場も開拓すると説明した。

 新会社の資本金は、杭州市の新エネルギー会社が7億9,000万人民元(約140億円)、湖南省の新エネルギー会社が1億5,000万人民元。

 裕隆汽車は、子会社の華創車電技術中心(HAITECH)から昨年末に取得した技術ライセンスを新エネルギー会社に移転し、2年の検証期間を経て、PHEV動力システムとエンジンを自動車メーカーに供給する予定だ。

 裕隆汽車は以前、まずラクスジェンの新型車にPHEV動力システムを搭載し、中台で発売すると明かしていた。中国で使用するPHEV動力システムは新会社が生産し、台湾分は裕隆汽車が生産を担う。

過渡期に最良

 中国政府は昨年9月に、2019年以降、新エネルギー車(NEV)を一定割合で生産・販売するよう義務付ける新規制を公表。台湾政府は昨年12月、40年からガソリン・ディーゼル車の販売を禁止すると発表している。

 これに向け、中国では2020年に新車の完成車工場に対する企業別平均燃費(CAFE)基準が1リットル当たり20キロメートルに、台湾は22年に20.9キロにと、現行より40%以上引き上げられる。

 PHEVは、CAFEが1リットル当たり平均40キロメートル以上と低燃費な上、ガソリン走行も可能なため、純電気自動車(BEV)のように充電スタンドを探し回る必要がなく、脱ガソリン車の過渡期に最良の製品と目されている。

【表】