ニュース 金融 作成日:2018年1月26日_記事番号:T00075245
生保大手の南山人寿保険は、台湾で公開企業に国際会計基準第9号(IFRS9)の適用が今年1月から義務付けられたことに伴い、純資産が765億台湾元(約2,900億円)増え、2,600億元以上に達するとの見通しを明らかにした。26日付工商時報が伝えた。
IFRS9はこれまでの国際会計基準第39号に代わるもので、金融機関の分類から「満期保有投資」「貸付金および債権」の2分類がなくなり、「償却原価区分」(AC)に一本化。また、「売却可能金融資産」と「公正価値で測定し変動を純損益に計上する区分」(FVTPL)は「公正価値で測定し変動をその他包括利益に計上する区分」(FVOCI)とFVTPLに変更される。
ただ、このままでは生保業界への影響が大きいため、金融監督管理委員会(金管会)保険局は、株式をFVTPLに分類するものの、そこから生じる収益または費用を純損益からその他の包括利益に分類変更すること許容する選択肢(オーバーレイ・アプローチ)を認めた。
南山人寿の許妙静総経理は25日、保有債券2兆6,000億元のうち、32%をFVOCI、2%をFVTPLに組み入れ、これまでの含み益787億元が純資産に計上されるとした。残る66%はACとして分類される。
生保業界ではIFRS9適用で純資産がいずれも増加するとみられる。国泰人寿保険(キャセイ・ライフ・インシュアランス)、富邦人寿保険、新光人寿保険は3月に董事会で承認後に数値を公表予定だ。南山人寿の純資産増加幅は業界で最大とみられる。
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