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酢酸に浸した「ニセ黒ナマコ」、販売業者に無罪判決


ニュース 食品 作成日:2018年2月1日_記事番号:T00075339

酢酸に浸した「ニセ黒ナマコ」、販売業者に無罪判決

 高級食材「黒ナマコ」に見せかけるため、一般のナマコを工業用の酢酸に浸して黒く変色させ、販売していたとして2015年に摘発された業者の裁判で高等裁判所はこのほど、同社が販売したナマコが人体に悪影響を及ぼすとは証明できないとして無罪判決を言い渡した。1日付中国時報が報じた。

 衛生福利部(衛福部)食品薬物管理署(TFDA、食薬署)と新北市政府衛生局が14年5月、ナマコ卸売業台湾最大手、淦成企業(新北市)に対する調査を行った際、同社が工業用の酢酸を使用してナマコを加工していたことが発覚。安価なナマコを黒ナマコと称し、通常の5倍の価格で香港や中国に輸出し、540万台湾元(約2,000万円)の利益を上げたと指摘された。

 同社責任者の朱徳海被告は詐欺および食品安全衛生管理法(食安法)違反で起訴され、新北地方法院が昨年8月に懲役1年、淦成企業に対し罰金100万元の一審判決が出されていた。

 しかし工業用の酢酸で加工したナマコが人体に危害を及ぼすことはないと主張する朱被告は判決を不服として高裁に上訴。高裁は工業用と食品用酢酸の違いは監督機関からの認証取得の有無のみで、朱被告に違法行為があったとは認めがたいとして無罪を言い渡した。