ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

日本食品解禁問題、著名作家の投稿で舌戦


ニュース 食品 作成日:2018年2月5日_記事番号:T00075394

日本食品解禁問題、著名作家の投稿で舌戦

 台湾政府内部で福島原発周辺地域産の日本産食品の輸入規制緩和が検討されていることについて、日本在住の台湾人著名作家、劉黎児氏が最近、新聞投稿で「蔡英文政権にはうそが多過ぎる」などと批判したことをきっかけに、舌戦が激化している。

 劉氏は1日付蘋果日報に掲載された投稿で、輸入規制緩和の動きを「放射能汚染食品を必ず輸入しなければならないと心に決めているようだ」と批判。その上で、「蔡政権はうそが多過ぎる。現代は情報が発達しており、国民は怠惰な役人よりも知識を持っている」と主張。台湾政府は放射能汚染食品の問題を草わらのように軽視していると断じた。

 劉氏は返す刀で「日本は原子力災害の真相を隠し、台湾人の日本好きに乗じて、台湾に圧力をかけている」とした上で、「原発と放射能による被害に反対する反核の価値観は、党派を問わない台湾人の核心的価値観で、蔡政権の核心的価値観でもある」とし、「放射能汚染食品の問題で史上最も親日の蔡政府を崩壊させるのでは割が合わない。近視眼的な日本の役人は功名のために圧力をかけているのであり、自制すべきだ」と論陣を張った。

 5日付聯合報によると、日本台湾交流協会の柿沢未知総務部長は、フェイスブックの個人アカウントで「劉氏の反核信仰は尊重するが、彼女の論調は事実と異なり、信頼できる科学的根拠を欠く。劉氏が故意にうそをついているとは思わないし、劉氏の言及不足にすぎないと信じる。個人的に劉氏に問いたい」などと指摘し、劉氏の投稿内容の疑問点を指摘する形で劉氏に回答を促した。

 その上で、柿沢氏は「劉氏がもし信頼できる科学的根拠を提示できないならば、みだりに『放射能汚染食品』といったレッテルを張らないでもらいたい」と訴えた。