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花蓮市で震度7、死者4人・日本人2人けが


ニュース 社会 作成日:2018年2月7日_記事番号:T00075431

花蓮市で震度7、死者4人・日本人2人けが

 6日午後11時50分、花蓮県近海を震源地とするマグニチュード(M)6.0の地震が発生、花蓮市では震度7を記録し、統帥大飯店(マーシャルホテル)をはじめ建物4棟が倒壊した。内政部消防署によると、7日午後2時時点で死者は4人、重軽傷243人、行方不明は85人。中央気象局は、M6.0はこの地域では1972年以降の最大規模で、今後2~3週間は余震が続き、さらに大きい地震が発生する可能性もあるとしている。中央社などが報じた。

/date/2018/02/07/00hotel_2.jpgマーシャルホテルは3階部分が1階の高さまで押しつぶされた(7日=中央社)

 交流協会台北事務所が現地の病院に確認したところ、負傷者には日本人2人が含まれる。けがの程度などの詳細は不明。交流協会は現地に職員を派遣し、当局や病院などから情報収集に当たっている。なお、外交部によると、7日午前11時までに病院に搬送された日本人は9人。このうちの7人は粉じんを吸い込んだため花蓮慈済医院で手当てを受けたがけがはなく、午前6時半に退院した。

 中央気象局によると、各地の震度は▽花蓮市・宜蘭県南澳、震度7▽南投県、震度5▽台中市・雲林県、震度4▽桃園市・新竹県市・台北市など、震度3──。

 花蓮市内では、マーシャルホテル、雲門翠堤ビル、国盛六街のマンション、国盛六街の民家が倒壊した他、花蓮美崙大飯店、花蓮翰品酒店、花蓮医院や民家が傾いた。マーシャルホテル、および自宅にいた60代の男女の死亡が確認された他、救出作業中の雲門翠堤ビルでも2人の遺体がみつかっている。

 マーシャルホテルは地上11階建てで、倒壊により1~2階部分が押しつぶされた。宿泊客106人のうち日本人ツアー2組を含むツアー客75人、および個人客31人は全員無事だった。地下1階にいた男性従業員が携帯電話で助けを求めて救出された。行方不明となっていた1階の受付2人も発見されたものの、このうち男性1人は意識がないという。マーシャルホテルは客室数は270室。40年の歴史を持つ老舗で、2012年に改装し、交通部観光局より3つ星認定を受けていた。

 地上11階、地下1階建ての雲門翠堤ビルはバックパッカー向けホテル(2~3階)と火鍋料理レストランが入居している1~2階部分が押しつぶされた。現在も多数の行方不明者がおり、懸命の救出活動が続いている。

/date/2018/02/07/00building_2.jpg雲門翠堤ビルは大きく傾いた(7日=中央社)

 花蓮県建築士公会の劉燕湖理事長は、雲門翠堤ビルの建物の施工に問題は感じられず、騎楼(アーケード)部分がちょうど断層帯に位置したため倒壊したのではないかと指摘した。

花蓮県は停班停課

 この他、花蓮市内の華西路の路上や七星大橋に亀裂が入り、花蓮大橋は隆起して通行できなくなった。宜蘭県と花蓮県を結ぶ幹線道路「蘇花公路」(省道台9線)の仁清トンネルや、県道193号の一部は落石で通行止めとなった。災害対策センターのまとめによると、給水停止は3万5,000世帯、停電は113世帯。台湾鉄路(台鉄)は通常運行を回復した。

 行政院は中央災害対策センターを開設し、頼清徳行政院長が現地入りした。花蓮県政府は本震発生直後の午前1時ごろ、7日全日の停班停課(学校と公共機関の休み)措置を発表している。