ニュース 社会 作成日:2018年2月8日_記事番号:T00075483
6日夜に発生した花蓮地震では、激しい揺れで大きく傾斜してしまった花蓮市内の雲門翠堤ビルの姿が繰り返し報道されているが、同ビル内には日本人男性が台湾人の妻と居住しており、九死に一生を得ていたことが分かった。淑珉さんは、夫を置いていくことはできないので、死ぬまで一緒だと思っていたと、涙ながらに振り返った(8日=中央社)
大久保忠雄さん(68)とその妻、淑珉さん(63)はかつて東京で暮らしていたが、2011年3月に発生した東日本大震災をきっかけに、5年ほど前に花蓮に移住。雲門翠堤ビル7階に住宅を購入し、障害を持つ淑珉さんの弟、その介護を担当するフィリピン籍の女性、メロディーさんと同居していた。なお大久保さんもかつて脳卒中を経験し、体が不自由だった。
淑珉さんによると6日夜、夫妻が寝ていたところ、地震に襲われ、タンスなどが倒れてくる中、ベッドごと部屋の隅に押し寄せられたという。彼女は大きく傾いた室内で不自由な夫が滑り落ちないよう、その体をきつく抱き締め続けた。
当時、部屋の中は真っ暗で淑珉さんはビルがどのような状況になっているか見当も付かなかったが、何とか携帯電話を探り当てて救助を要請。しばらくして窓の外から救急隊員の「助けに来ました」という声を聞いた時、初めて7階の自宅が2階の高さになるほど傾いていたことを知った。
震える声で被災の様子を語る淑珉さんは「これでまた、夫婦一緒に日本で桜を見ることができる」と喜んだ。淑珉さんの弟も無事救助されたが、メロディーさんはいまだ救出されていない。
夫の手術代を稼ぐため、台湾へ出稼ぎに来たというメロディーさんについて淑珉さんは「天使のように性格がよく、家族の一員と考えている」と話し、早く無事に見つかってほしいと悲痛な胸の内を語った。
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