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全EV対応の公共充電スタンド、高雄に拡大


ニュース 自動車・二輪車 作成日:2018年2月22日_記事番号:T00075629

全EV対応の公共充電スタンド、高雄に拡大

 自動車大手、裕隆汽車製造(ユーロン・モーター)の100%子会社、裕隆電能(ユーロン・エナジー・サービス)は21日、どのブランドの電気自動車(EV)でもほぼ使える公共の充電ステーションを高雄市中心部に設置した。台北市や新北市では公共スペース約200カ所にほぼ全EV対応の充電ステーションがあるが、南部では初めて。台湾政府が掲げる2040年の自動車の電動化目標に対応した展開だ。22日付工商時報が報じた。

/date/2018/02/22/00ev_2.jpg裕隆電能の充電スタンドは、台湾CNS規格に合致しており、台湾で販売されているEVの大部分が充電可能だ(同社提供)

 裕隆電能は、高雄市の都会生活開発(メトロポリタン・リビング・デベロップメント、MLD)と提携し、高雄市前鎮区の複合商業施設、MLD台鋁に充電ステーションを設置した。消費者は、MLD台鋁で500台湾元(約1,800円)以上の買い物して会員になれば、専用の充電カードを受け取って、無料で充電を利用できるようになる。裕隆集団が販売する日産自動車、納智捷汽車(ラクスジェン・モーター)だけでなく、テスラ、BMWなどのEVでも充電できる。

 ドライバーは、裕隆電能の公式サイトやアプリ「YES充電賛」で、充電ステーションの位置を調べたり、充電スタンドの利用状況が分かる。また、充電状況や駐車場情報を把握した上で、ナビを使って充電スタンドまで移動することもできる。

 一方、充電ステーション設置先は、充電ついでの買い物客を増やすなど、商機につなげることができる。

 裕隆汽車の幹部は、台湾政府の40年の電動化目標に向けて、充電ステーションの増加によって、ドライバーが充電を不便と感じなくなれば、各社のEV販売が増えて普及につながると指摘した。

公共366基で台湾最多

 裕隆電能は2010年1月設立で、資本金10億元。充電スタンドの販売、設置、アフターサービスなどトータルソリューションを提供している。昨年末時点で充電スタンド設置数が1,000基を超えた。

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 裕隆電能によると、同社の充電スタンドはほぼ全EV対応で、現在1,004基余りのうち公共スペースで利用されているのが366基、マンション、自宅用などが638基。把握できている公共の充電ステーション設置数は台湾で最も多く、EV販売台数が最多のテスラやBMWを上回る。

【表】