ニュース 社会 作成日:2018年2月23日_記事番号:T00075666
台湾随一のリゾート地して知られ、台湾本島最南端に位置する墾丁(屏東県)は毎年、春節(旧正月)連休を迎えると大勢の観光客が押し寄せ、ホテルは軒並み満室となる。しかし、今年は例年に比べ人出が少なく、ホテル関係者からは「20年間で初めて空室が出た」との声が聞かれた。屏東県観光協会によると、人気のビーチ「南湾沙灘」はやはり、人であふれていた(中央社)
警察の発表によると今年の春節6連休中、墾丁へ向かう省道「台26線」南行き車線の交通量は延べ約7万4,000台で、同じく6連休だった昨年の8万9,000台を下回った。しかも、日帰り客が多かったようで、現地のホテル・旅館業関係者は「今年は客室稼働率がどこも悪かった」とため息をついた。また人気のビーチ「南湾沙灘」を訪れた旅行者も例年に比べ少なかったという。
旅行サイト、墾丁安心旅遊網の胡秀幸行銷経理は、中台関係の悪化により中国人観光客が減ったこと、海外旅行に出掛ける台湾人が増えたこと、さらに昨年、墾丁についてホテルや飲食店の料金が高い、街にごみがあふれているといった悪評がインターネットやメディアを通じて相次いで伝えられたことに影響を受けたと分析した。
一方で、屏東県観光協会は「春節連休中、墾丁のホテルの稼働率は約80%を維持し、例年に比べ若干低下したものの、台湾全土の他の観光地のホテルより高かった」と強調。屏東県観光伝播処の黄建嘉処長も、墾丁では近年、ホテルや民宿が増えているため「20年で初めて空室が出た」という指摘は不適切と批判した。さらに実際、春節中に墾丁を訪れた旅行者からも、主な観光スポットは車を停めるのが難しいほどの人出でにぎわっていたとの声が聞かれた。
なお安心旅遊網の胡経理は、サービスの質が高い一部のホテルは、常連客が例年通り宿泊して満室となっており、大きな打撃を受けたのは最近急増した民宿だと説明した。その上で、墾丁の人気低下は観光関連業者がサービスや料金を見直すよいきっかけとなるため、「悪いことばかりではない」と語った。
今後、墾丁から観光客の足がさらに遠のくかは地元の努力次第といえそうだ。
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