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TSMC3ナノに前進、竹科R&Dセンター来年着工へ


ニュース 電子 作成日:2018年2月26日_記事番号:T00075669

TSMC3ナノに前進、竹科R&Dセンター来年着工へ

 26日付経済日報によると、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は4年後の3ナノメートル製造プロセス量産に向け、新竹科学工業園区(竹科)で来年下半期にも研究開発(R&D)センターに着工する。投資額は1,000億台湾元(約3,650億円)に上るとみられる。先進プロセスで先頭を走り、アップル、クアルコム、エヌビディアなど大手にとって最優先の発注先であり続ける。

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 TSMCにとって竹科は、2002年以降12インチウエハー工場「Fab12」などを続々と建設し、R&Dと生産の中心拠点となっている。半導体プロセスの微細化に伴い、半導体製造設備を毎年数百台搬入・搬出しており、巨額のコストがかかるため、竹科での超大型R&Dセンターの建設を申請した。

 建設予定地は、12インチ工場「Fab12」と科環路(新竹県宝山郷)の間に位置し、竹科本部に近く、面積は29.86ヘクタール。

 TSMCの用地申請は既に行政院に承認されている。現在、竹科管理局がTSMC用に竹科第3期計画の用地を拡大するため、都市計画と環境影響評価(環境アセスメント)の業務委託を行っているところだ。TSMCの必要な用地は10年後に50ヘクタール以上に拡大する見通しだ。

 業界では、TSMCは今年1月下旬に着工した南部科学工業園区(南科)の12インチ工場「Fab18」に投じる5,000億元、竹科R&Dセンターに投じる1,000億元に、竹科本部の5ナノ工場、3ナノ投資を合わせれば、今後の先進プロセス投資は1兆元を超えるとみられている。

プローブカードのCHPTも恩恵

 TSMCのプロセス微細化に伴い、半導体製造設備や部材の需要が増えるため、製造装置大手のアプライドマテリアルズ、ラムリサーチ、ASML、検査用部材の中華精測科技(CHPT)などが恩恵を受けそうだ。

 証券会社は、CHPTが生産しているウエハー検査のテスト基板やプローブカードは、半導体ハイエンドプロセスで重要だと指摘した。

 CHPTは昨年の連結売上高が31億1,000万元、粗利益率は55.4%と前年比3.2ポイント上昇、純利益は7億3,600万元だった。黄水可総経理は、今年は7ナノプロセス向け製品が10ナノプロセス向け製品を上回ると予測した。

【表】