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台湾人ツアー14人、四川大地震から奇跡の生還


ニュース 社会 作成日:2008年5月21日_記事番号:T00007567

台湾人ツアー14人、四川大地震から奇跡の生還

 
 帰宅の道のりは遠く、長かった…。四川大地震で一時行方不明になっていた祥鶴旅行社(台北市民権東路三段)催行の「九溝・張家界8日間ツアー」一行14人(ツアー客13人、添乗員1人)が20日午後9時、華信航空(マンダリン・エアラインズ)のチャーター便で桃園空港に到着した。出迎えた家族らと涙して再会を喜んだ一行は、21日午前1時に故郷の彰化県渓州郷へ到着。深夜にもかかわらず村人が爆竹を鳴らし、ケーキと猪足麺線(豚足入り素麺)で奇跡の生還を祝った。

 12日に地震が発生した時、ツアー一行は昼食を終え都江堰へ観光に向かう途中で、バスは震源地、汶川付近の山中を走っていた。地震で道が崩れたため、全員が徒歩で脱出し、7キロほど離れた七盤溝村に身を寄せることになった。

 外界との連絡が途絶えた一行は、日中はまきを拾ったり、川の水で炊事や洗濯をし、夜は観光バスの中で眠るというサバイバル生活を送った。17日になってやっと電話が通じ、全員の無事が確認され、台湾の家族らは歓喜。その後、中国側が派遣した軍用ヘリコプターで、18日に11人が、19日に残る3人が救助されて成都に到着した。

 ツアー客はいずれも高齢者であったことから健康が案じられたが、幸い全員無事。心身ともに疲れ果てたが、家族への思いを支えに持ちこたえたと言う。台湾に戻り一番したいことは、「とにかくゆっくり眠る」ことだそうだ。

 これで地震によって汶川に足止めされていた台湾人観光客は、不幸にして亡くなった1人を除く2,897人全員が被災地を離れたことになる。