ニュース 社会 作成日:2018年2月26日_記事番号:T00075692
花蓮県の空軍基地で戦闘機の整備工を務める士官長がこのほど、友人とその恋人女性を無断で基地に入れた上、女性を戦闘機の操縦席に座らせていたことが明らかとなり、「規律が緩んでいる」と大きな批判を呼んでいる。
「馮峰」と名乗るインターネットユーザーの男性は24日、フェイスブック(FB)の自動車関連のコミュニティーページにF-16戦闘機の操縦席に座っておどけた表情を見せる写真、戦闘機の横で自身と友人の空軍士官長が並ぶ写真など3枚の画像を投稿。その上で「恋人の夢をかなえるため、空軍で悪ふざけをしてきた」などとコメントを加えた。
投稿後、すぐに他のユーザーから「(炎上して)すぐ人気者になるぞ」、「早く画像を削除しろ」などといさめるコメントが寄せられ、投稿者も削除に応じたが、時すでに遅く画像はあちこちに転載された後だった。
台湾では2015年に陸軍でも、中校(中佐)が女性タレント、李蒨蓉(ジャネット・リー)さんら知人を基地内に招き、軍事機密に当たる攻撃用ヘリコプター「AH-64E」(通称アパッチ)の内部を見学させ、李さんがその模様を撮影した写真をFBに掲載して大きな批判を集めるという不祥事が発生。参謀総長(上将)と陸軍司令官が監督不行き届きで処分を受ける事態となった。
ただ同事案については検察が調査を進めたものの、李さんらが基地内に入ったことは法に違反しておらず、アパッチの画像を撮影したことも機密の漏えいには当たらないと判断され、不起訴となっている。
今回のケースについては部外者を操縦席にまで座らせており、ネットユーザーからは「アパッチの事件よりひどい」といった声も上がっているが、空軍司令部の調べによると、今回投稿された写真は12年に撮影されたもので、問題の士官長は13年に退役していたことが分かった。現役軍人の場合は、今回の行為が不適切として「陸海空軍懲罰法」により処罰することができるが、同士官長は退役している上、撮影から5年以上が経過しており時効が成立しているため、責任を追及することはできないそうだ。
またF-16戦闘機の外観、操縦席の計器類なども機密情報には当たらないため、操縦席に女性を座らせたという理由で秘密漏えい罪に問い、処罰することもできないという。
今回の一件について専門家も、シンガポールでは航空ショーで一般市民を戦闘機の操縦席に乗せて写真を撮らせるサービスを行っており、操縦席が機密に当たるとは言えないと指摘。しかし、整備工が申請もせずに市民を戦闘機に乗せることができるという状況は、外部から見れば「ねじが緩んでいる」と取られても仕方がなく、改善の余地があると語った。
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722