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作成日:2008年5月21日_記事番号:T00007574
万泰銀行、行名変更を検討
万泰商業銀行(コスモスバンク)の周栄生総経理は20日、消費者向けローン中心というイメージを刷新し、新たなブランドを確立するため、行名変更を検討していることを明らかにした。21日付経済日報が伝えた。
万泰銀は米SACプライベート・キャピタル・グループからの出資を受け入れたことで、経営陣の刷新が進んでおり、中国信託金融控股出身の周栄生氏が総経理に就任したほか、ABNアムロの消費者金融担当副総経理を務めた孫可基氏も資産管理部門の責任者として移籍した。
周総経理は不良債権売却に伴う損失70億台湾元(約237億円)の引き当て処理を段階的に進める必要があるため、キャッシュフローが正常化するのは来年末、黒字転換は2011年になるとの見通しを示した。
同社は昨年末時点で679億元に達した累積損失を圧縮するため、23日の取締役会で565億8,600万元の減資実施を決議する見通しだ。しかし、なおも113億元の累積損失が残る見通しで、今年見込まれる100億元程度の損失を加えると、減資後も累積債務は200億元程度に達する見通しだ。
一方、周総経理はキャッシングカード事業の拡充などで実力を蓄えた段階で、支店数40~50カ所の金融機関を買収し、事業規模を拡大することで、支店数100カ所前後の中規模銀行を目指す考えを示した。
買収条件としては、買収価格が合理的なことに加え、中小企業向け業務を持つなど万泰銀と業務補完性があることなどを挙げた。