ニュース 社会 作成日:2018年3月12日_記事番号:T00075916
ツイッターなどSNSにハッシュタグ「#MeToo」を付けて自らが受けた性的虐待の被害を告白する動きが世界的に広がる中、台湾でも元体操選手の女性がこのほど、中学生時代にコーチから性的暴行を受けたと告発。被害者は彼女のほかに少なくとも5人はいるとみられ、検察が捜査に乗り出している。
インターネットユーザーから提供された暴露情報を基に、社会で発生したさまざまな事件を伝えるフェイスブック(FB)上の人気コミュニティーページ「爆料公社」に10日、かつて体操選手だったという女性が、高雄市の元コーチの男性から中学生時代より約10年にわたって性的虐待を受けたと告白する投稿を行った。
両親が出稼ぎに出ていたため祖父母に育てられたという彼女は、幼稚園の時に、全国大会で優勝経験もある元体操選手の男性がコーチを務めるクラブに通うようになり、あれこれと気にかけてくれるそのコーチのことを父親のように慕っていたという。
小学生のころからコーチは頻繁に彼女に抱きつくといった不自然な行動を取っていたそうだが、当時は家族同士のスキンシップのように考え、まったく疑問は持たなかった。しかし、彼女が中学生になり、大人の女性へと発育し始めると、コーチの手は胸や下腹部にまで伸びるようになったほか、「動きやすいから」という理由でたびたびスポーツ用の下着だけで練習するよう命じたそうだ。
そしてある時、競技会に出場するため遠征に出かけた際、宿泊したホテルでコーチに部屋へ呼び出され、性的暴行を受けたという。そしてその後、彼女はコーチの自宅、体育館、モーテルなどで繰り返し暴行を受けるに至った。
今回の告発について女性は、「自殺も考えたが家族のために生きた。米国で体操界のアイドルが、体操連盟の元医師から性的虐待を受けたことを勇敢に告発したのを見て、『同じように苦しんでいる人がいるんだ』と涙が止まらなかった」と述べ、MeToo運動に告発のきっかけになったことを明かした。
なお彼女の投稿は問題のコーチについて、高雄市の小学校で27年にわたり体操を教えていた梁梅宗氏(50代)と特定できる書き方となっており、同氏は10日には検察の聴取を受けた。高雄市教育局も事情を把握していると認め、被害者は7~8人に上る可能性があると説明している。ただ梁氏は小学校からの聴取に対し「昔のことは忘れた」と語っているという。
「私は空を飛びたかったが、羽をもぎ取られてしまった。父親と慕っていたコーチに…」。そう語る彼女の勇気ある行動が、性的虐待の撲滅につながることを願いたい。
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