ニュース 商業・サービス 作成日:2018年3月15日_記事番号:T00075982
台北のレストランを格付けした「ミシュランガイド台北」が14日発表され、広東料理の「頤宮(ル・パレ)」が三つ星、日本料理の「祥雲龍吟」と四川・揚州料理の「請客楼(ゲストハウス)」が二つ星、17店が一つ星を獲得し、星付き計20店を含む110店が掲載された。交通部観光局は、これまで台湾はグルメ王国を自称していたが、お墨付きを得たと表明。年間10万人の観光客を呼び込む効果があるとの予想も出ている。15日付蘋果日報などが報じた。
ミシュランは、台北は初めての発行で掲載店舗数が上海やシンガポールに迫ったと、高く評価した(同社リリースより)
「ル・パレ」は、台北駅近くの最高級ホテル「君品酒店(パレ・デ・シン)」の最上階17階にある高級中華レストラン。ローストダックが名物で、平均客単価は1,800~2,000台湾元(約6,500~7,300円)。芸能人や有名人もよく来るという。ミシュランの三つ星獲得発表後から予約の電話が鳴りやまず、1~2週間先まで予約が満杯となった。
「ル・パレ」の陳偉強シェフ(右)と陳泰栄シェフ(左)は、全ての客を自分の両親と同様に考えて料理していると話した(14日=中央社)
二つ星の「祥雲龍吟」は、東京・六本木の「龍吟(りゅうぎん)」が2014年に台北市中山区の大直エリアでオープンした台北支店だ。料理長の稗田良平氏が腕を振るう、台湾の新鮮な食材を使った創作懐石料理が評価された。7品のコースが4,200元、10品のコースが6,500元でそれぞれ別途サービス料がかかる。
二つ星の「請客楼」は、台北MRT(都市交通システム)善導寺駅近くの台北喜来登大飯店(シェラトングランド台北ホテル)にある四川・揚州料理レストラン。丸鶏を煮込んだ濃厚なスープ「砂鍋一品鶏」が看板料理で、平均客単価は1,780~3,680元。
一つ星17店は、台湾料理の「金蓮萊遵古台菜」、「明福台菜海産」、創作料理の「RAW」、「Tairroir」、広東料理の「大三元酒楼」、「雅閣」=台北文華東方酒店(マンダリンオリエンタル台北)内、杭州料理の「天香楼」=台北亜都麗緻大飯店(ランディス台北)内、ステーキの「教父牛排(デニーズ・ステーキハウス)」、フランス料理の「ラトリエ・ドゥ・ジョエル・ロブション台北」、「La Cocotte by Fabien Verge」、ヨーロッパ料理の「ロングテール」、「MUME」、日本式焼き肉の「大腕」、日本料理の「謙安和」、「野村寿司」、「鮨隆」、「吉兆割烹寿司」。
一つ星を獲得した台湾料理は2店にとどまり、老舗の「欣葉」、小籠包の「鼎泰豊」、台北101ビル86階の「頂鮮101」などは星付きに選ばれなかった。
グルメコラム作家の陳静宜氏は、日本料理店が多かったのは、台湾の日本料理の水準が高い証拠で、日本人シェフばかりでなく、台湾人シェフも腕を振るっていると述べた。
食文化に太鼓判
元観光局副局長の劉喜臨・高雄餐旅大学副校長は、ミシュランガイド台北の発行は、台湾の食文化が国際水準に達している証拠だと述べた。台湾には外国人旅行者が年間1,000万人訪れており、日本や欧米をはじめ、さらに10万人の上乗せが期待できると話した。
観光局の鄭瑛恵・国際組長は、ミシュランガイド台北の発行をきっかけに、値段の安さや量、食べ放題を重視する食文化を変えたいと語った。
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