ニュース 社会 作成日:2018年3月15日_記事番号:T00075997
台北市の公園で昨年、清掃員の男性が公衆トイレで大量の硬貨が詰まった袋を発見した。彼はよこしまな気持ちを起こすことなく正直に交番へ届けたが、後にこれが偽造硬貨と判明し、さらに警察の手違いもあって貨幣偽造の容疑で送検されることとなってしまった。
40代の清掃員男性は昨年6月、台北市万華区の青年公園にある公衆トイレで大量の50台湾元(約180円)硬貨が詰まった麻袋を発見。すぐに近くの派出所に届けた。数えてみると硬貨は全部で411枚あったそうだ。
男性が連絡先を残して派出所を後にしてから何事もなく6カ月が経過した頃、彼の元に警察から、硬貨の落とし主が現れなかったため、拾得者である彼が受け取るようにとの連絡が入った。大量の50元硬貨を手にした男性だったが、これは偽造硬貨ではないかとの疑念が浮かび、今年1月、銀行に鑑定を依頼することにした。
その結果、彼が拾った50元硬貨のうち本物は30枚だけで、残りの381枚は全て偽造されたものと判明した。銀行は警察に通報し、銀行に駆け付けた警察官が、詳しい経緯を聴くこともなく清掃員の男性を逮捕し、検察へ移送してしまった。
男性は検察の聴取に対し、警察から受け取りに来るよう通知を受けたから引き取りに行き、銀行に鑑定を依頼しただけで、両替しようとはしていないと主張し、無実を訴えた。それでようやく検察はことの経緯を知り、男性を釈放。男性が偽造硬貨を使用するつもりなら、警察に届ける必要はなく、「両替の依頼はなかった」との銀行側の証言も得られたことから、男性に犯意はなかったとしてようやく不起訴処分が決定した。
男性を逮捕した警察官は、銀行員は鑑定の依頼を受けたと話していたが、慎重を期すため検察官に電話し、その指示に従って送検した」と説明した。ただその慎重さがあったのならば、もっと男性の話を聴いてしっかり事情を確認すべきだったろう。
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