ニュース 社会 作成日:2018年3月19日_記事番号:T00076047
作家、時事評論家として知られ、鋭い舌鋒(ぜっぽう)と筆致で活躍した李敖さんが18日午前、入院先の台北栄民総医院で脳腫瘍のため死去した。82歳だった。
生前の李敖さん。95年以降、テレビ番組で着用した赤いジャケットがトレードマークとなった(中央社)
李敖さんは2015年に脳腫瘍と診断され、2カ月前から病状が悪化していた。
李敖さんは旧満州国ハルビン市生まれ。国共内戦の結果、台湾に移住。台湾大歴史学科を中退後、雑誌「文星」で反封建主義と西洋化を訴え、当時の思想界に多大な影響を与えた。その後、国民党の独裁体制下では、体制に批判的な著書が次々と発禁になったほか、政治犯支援で内乱罪に問われるなどして、服役も経験した。
その後は政界に転身し、2000年の総統選には新党から出馬し落選した。04年の立法委員選で当選し、1期の議員生活を送った。その後は時事評論家として、テレビ番組に出演するなどして、晩年は一国二制度による中台統一を支持するスタンスで論陣を張っていた。
長男の李戡さんは「父は強くて楽天的な人だった。葬儀は父の意向と一貫したやり方に沿い、シンプルに執り行いたい」と話した。
蔡英文総統はフェイスブックで、「体制に挑戦し、権威に対抗した作家だった。鋭い文筆と特異な言行は同じ時代を生きた若者の敬服を集めた。強権政治下の声なき時代に台湾社会は李敖さんのような人物がいたからこそ、憂鬱(ゆううつ)にならずに済んだ」と評した上で、「李敖さんがペンで渇望した自由は、既に台湾の生活方式となり、李敖さんが強権に対抗して残した数百万字は永遠に台湾社会の重要な資産だ」と指摘した。
文化部は李敖さんが台湾の自由主義精神を啓蒙した重要な人物だとして、総統に褒賞を行うよう提案した。
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