ニュース 社会 作成日:2018年3月21日_記事番号:T00076108
台湾でここ数年続いている「韓流」ブームは最近、下火になるどころか、さらに加熱しているようだ。背景には、もともと韓国の人気歌手やグループ、俳優に重要な市場となっていた中国で、政府が政治問題を理由に「韓流禁止令」を出したことで、韓流スターたちが台湾でコンサートやファンミーティングを積極的に開くようになったことがあるとみられる。
昨年台湾を訪れた韓国人タレントは90組と前年の48組から2倍近くに増加。開催されたコンサートは35公演、ファンミーティングは55回に上り、興行収入は約9億台湾元(約33億円)と過去最高を更新した。
うち昨年台湾で開催された韓流スターによるイベントで1回当たりの興行収入が首位だったのは、ドラマ『トッケビ』(中国語タイトル:鬼怪)で主役を務め、人気を呼んだ俳優、コン・ユだ。彼が同年4月に台湾で行ったファンミーティングは大勢の女性ファンを集め、2,200万元の売り上げを記録した。
台湾では従来、「韓流スター」と言えば男性の俳優や歌手を指すことが多かったが、「少女時代」のリーダー、テヨンが昨年5月に台湾で行ったコンサートは3公演で5,000万元の興行収入を挙げ、韓国人女性歌手のチケット販売記録を更新。また「ママムー」、「レッド・ベルベット」といった女性グループが開催したコンサートも軒並みチケットが完売となるなど、通例を覆す動向もうかがえる。
台湾で韓流人気が加熱する中、テヨンや女性アイドルグループ「TWICE」といった人気歌手やグループのコンサートを開催すると称し、活動資金をかたって出資を募り、集めた資金をだまし取るという詐欺事件も発生している。
被害者数は100人を超え、被害総額は1億3,000万元に上るとされる。首謀者とみられる荘力霍容疑者(亜倫国際娯楽公司)は既に出境しており、検察に指名手配された。
なお芸能人イベントの企画会社関係者は、コンサートやファンミーティングのチケットを購入する際は、▽企画履歴のない主催者のイベント▽チケット販売時期と開催時期が近いイベント(スケジュールに疑問あり)▽主催者や共催者が多すぎるイベント(資金問題を抱えている疑いあり)──を避けるよう提言している。
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