ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

米中貿易摩擦、電子・紡織など4産業に打撃


ニュース その他分野 作成日:2018年3月26日_記事番号:T00076172

米中貿易摩擦、電子・紡織など4産業に打撃

 財界団体、中華民国工商協進会(CNAIC)の林伯豊理事長は23日、米中間の貿易摩擦が激化すれば、台湾では▽コンシューマー・エレクトロニクス▽紡織▽機械加工▽電子部品──の各産業への影響が大きいとの見方を示した。24日付経済日報が報じた。

/date/2018/03/26/16lin_2.jpg林理事長は、台湾の経済環境がますます厳しくなると述べた(23日=中央社)

 林理事長は、台湾の産業界では中国で加工した製品を米国に輸出する比率が輸出全体の30%に上るため、米中間で貿易戦争に発展した場合に受ける打撃は無視できないと指摘。特にコンシューマー・エレクトロニクス、紡織、機械加工、電子部品の各業界では中国での加工比率が高いため、大きな影響を受けると分析した。

 その上で林理事長は、▽米国で最終製品を生産する▽米国が輸入に高い関税を課していない国・地域で加工し、米国に輸出する──といった対策が考えられるが、その場合も台湾企業にとって世界戦略の変更が迫られるため、台湾経済全体に深刻な影響が出ると予測。政府に対し、有能な人材が台湾から流出しないよう対策を求めた。

 一方、機械業界団体の台湾機械工業同業公会(TAMI)は23日、台湾の機械設備メーカーの多くが中国に工場を設置しているが、生産される製品は主に中国国内市場に出荷されていると説明。米国へ輸出される製品の大部分は台湾で生産されているため、米中貿易摩擦が激化した場合も、打撃はそれほど大きくないとの見方を示した。