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官邸で誤発砲事件、蔡総統にわずか50メートル


ニュース 社会 作成日:2018年3月28日_記事番号:T00076234

官邸で誤発砲事件、蔡総統にわずか50メートル

 蔡英文総統が暮らす台北市中正区「博愛特区」内の総統官邸「永和寓所」で昨年12月、警備を担当する警衛官の1人がけん銃を誤って発砲させていたことが明らかとなった。けが人などは出なかったものの、当時、蔡総統が近くにいたこともあり、警衛官の資質を問題する声が上がっている。

/date/2018/03/28/19cai_2.jpg蔡総統(右)。警護する特勤中心は厳しい訓練を受けている(28日=中央社)

 週刊誌「鏡週刊」の報道によると、永和寓所で昨年12月初旬の午前8時ごろ、朝の定例訓練を終えた警衛官が、使用した拳銃を片付けようとした際、手順通りに弾倉を取り外すことを怠り、誤って発砲してしまったという。

 現場は官邸敷地内の警衛官詰め所「勤務大楼」で、そこから50メートルと離れていない総統の居住施設「総統寓所」では当時蔡総統が事務をこなしており、発射された実弾の飛んだ方向次第では取り返しのつかない事態となった可能性もあった。

 国家安全局(国安局)の調べによると、拳銃を誤発砲した警衛官は前日、深夜までコンピューターゲームで遊び、注意力が散漫となっていたことが事故の原因となったみられる。

 同警衛官は総統や副総統の警護を担当する国安局・特種勤務指揮中心(特勤中心)に所属しているが、今回の不祥事で永和寓所の警備から外されたもようだ。さらに、官邸の警備を指揮していた林文豪・総統府副侍衛長が監督不行き届きで引責辞任した。

 総統の警護担当者については蔡総統の就任以降、セクハラ、待機中の飲酒、不倫、麻薬所持による逮捕といったスキャンダルが相次いでおり、元首の安全を守る重い責任を負うべき者たちのだらしなさに、市民もあきれているにちがいない。