ニュース 電子 作成日:2018年3月28日_記事番号:T00076236
28日付自由時報によると、米国のイアン・ステフ商務次官補代理(製造業担当)は26日、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の張忠謀(モリス・チャン)董事長や業界団体を訪問した際、米国は台湾半導体業界を重視しており、関係強化を望むと呼び掛けた。米中貿易戦争の回避に向け、中国が米国からの半導体調達を増やし、台湾や韓国からの調達を削減することで一致したと外電が相次いで報道したばかりで、ステフ商務次官補代理の発言はTSMCをはじめ台湾半導体業界に安心感をもたらすものとなった。
会談参加者によると、ステフ商務次官補代理は新竹科学工業園区(竹科)を訪問し、TSMC本部で張董事長と2時間近く会談した。続いて、台湾半導体産業協会(TSIA)、国際半導体製造装置材料協会(SEMI)の会員企業と会談した。ステフ氏が次官補として訪台したのは今回が初めてだ。
会談参加者によると、ステフ商務次官補代理は、米国と台湾半導体業界は高い相互補完性があり、重要な盟友だと強調。今後、さらなる交流と提携を望んでいると語った。また、マイクロン・テクノロジーを含む米国企業の台湾での発展にも関心を寄せたという。
経済部の官僚は、ステフ氏が同日に経済部を訪問し、米台産業提携について広く意見交換したことを明かした。特定の産業やテーマについては話し合っていない。
米国は22日、中国による知的財産権侵害に対する制裁として、中国からの輸入製品に追加関税を課す措置を発表した他、23日に鉄鋼とアルミニウムに追加関税を課す輸入制限を発動した。ただこれらと並行して、中国との摩擦激化を回避すべく水面下で交渉を行っており、中国は、台湾や韓国からの半導体調達を削減して米国からの調達拡大を求めた米国側の主張に応じたと報じられ、台湾半導体業界に懸念が広がっていた。
米国半導体産業を下支え
業界関係者は、多くの米国メーカーが設計したICチップを▽TSMC▽聯華電子(UMC)▽日月光半導体製造(ASE)▽矽品精密工業(SPIL)──などが受託生産、パッケージング・テスティング(封止・検査)で支えていると述べた。米国の国防関係に関わるものもあり、米国が中国よりも台湾サプライチェーンを信頼している証と語った。
業界関係者によると、米国在台湾協会(AIT)は2カ月前、台湾半導体業界の代表者と、中国メーカーによる台湾メーカー幹部の引き抜き問題について協議を行っている。米国は、こうした中台間の往来を非常に気にしているという。
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