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中研院生化所長、論文偽造で辞任


ニュース 社会 作成日:2018年4月2日_記事番号:T00076326

中研院生化所長、論文偽造で辞任

 中央研究院(中研院)の前生物化学研究所長で、がんの研究者である陳慶士氏が、2006年から14年にかけて発表した8本の論文で、意図的なデータ改ざんを行っていたことが30日、米イリノイ大学が発表した報告書で分かった。陳氏は不正行為の指摘を受けて昨年9月にイリノイ大の教職を辞任しており、今回の公表で中研院の特別研究員の職も辞した。中研院は台湾最高の学術研究機関として権威があり、今回は中研院の学術分野で過去最悪の不祥事と指摘されている。1日付自由時報などが報じた。

 報告書によると、陳氏は実態のない実験を、実態があったかのように偽装したほか、意図的にデータを偽造して論文を作成しており、該当する8本の論文を直ちに撤回するよう求められた。今後、米国保健福祉省の研究公正局過去(ORI)で審査が行われ、不当性が確認された場合、処分を受ける可能性がある。

 陳氏はがんの症例研究に長年取り組み、2001年よりイリノイ大で教職に就いて年間20万米ドル以上の収入を得ていた。10年には同大の年度のイノベーション賞も受賞している。発表した研究論文は200本を超える。