ニュース 社会 作成日:2018年4月3日_記事番号:T00076354
ハッシュタグ「#Me Too」を付けたSNSなどを通じ、性的虐待の被害を告白する動きが世界的に広がる中、台湾でもセクシュアルハラスメントの告発が相次いでいるが、このほど2人の女性が大手ハイテク企業の面接試験を受けた際に、面接官から業務に関係のない性的な質問を受けたり、体を触られるなどセクハラ行為を受けたとする告発文をインターネット上に投稿した。
今回被害に遭った女性が面接を受けたのは、金属やプラスチックの表面加工業者の匯鑽科技(台北市内湖区)で、アップル関連の業務も手掛ける大手企業だ。
当日、面接を担当した人事部の主管は、試験が始まるや「私は以前、外資系企業で働いていたからオープンで、女友達とお尻をつねり合うこともある」などと語り、彼女に対し「自分と通じ合う仲間がほしい」と告げたという。
女性がとまどっていると、続けてこの主管は「男の性的なジョークを受け入れられるか」「スリーサイズは?」などと質問。「測ったことがないので分からない」と答えると、相手は自分の手で図ろうと彼女に近づいてブラジャーのホックに手をかけ、さらに「乳首の色は何色だ?」などと聞いたという。
面接が終わった後、彼女は面接官から受けたセクハラ行為の恐怖が忘れられずにいたが、証拠もなく、はっきりと拒絶できなかった自分に対する嫌悪感もあり、何の行動にも移さなかった。
しかし、気持ちが抑えられなくなってネット上に経緯を投稿すると、思いがけず別の女性が同じ面接官からセクハラ被害と名乗り出たため、2人で相手に責任を取らせようと決めた。
そして2人は匯鑽科技を名指しした告発文をネット上に投稿。同社が求人情報を掲載する求人サイト「104人力銀行」が経緯を知り、掲載を停止するなど反応が広がっていった。匯鑽科技によると、問題の面接官は既に離職しており、被害女性2人は彼個人を提訴したという。
なお労働部が昨年実施した調査によると、女性労働者の4.4%が過去1年間に職場でセクハラ行為を受けたと回答。台湾には418万人以上の働く女性が存在するため、年間18万人以上が被害を受けている計算になる。
このうち企業に被害を訴える者はわずか4分の1にすぎず、13万人以上が黙って耐えるか離職しているという。
現在広がりを見せるセクハラ告発の動きが、少しでも被害の減少につながることを期待したい。
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