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記事番号:T00076357
2018年4月3日15:38

 3日付工商時報によると、中国の半導体メーカーが12インチウエハー工場の稼働に向け、シリコンウエハーを相場より1~2割高い価格で大量に買い占めているようだ。今年はシリコンウエハー増産が見込めず、半導体大手が長期契約で生産能力の7~8割を確保しており、中国半導体メーカーは量産に向けて高値でも入手する必要があるためだ。シリコンウエハーの供給不足は来年末まで続き、価格は今年25~35%上昇、来年も10~20%上昇する可能性がある。

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 市場調査会社、集邦科技(トレンドフォース)によると、中国で新設、または計画されている半導体12インチ工場は20基で、今年は設備搬入のピークに当たる。下半期に稼働が相次ぎ、今年末には月産能力が70万枚と前年比で4割増える予想だ。

 今年稼働する半導体12インチ工場の約半分が中国メーカーの単独資本だ。▽中芯国際集成電路製造(SMIC)▽華虹半導体▽上海華力微電子(HLMC)▽長江存儲科技(YMTC)▽杭州士蘭微電子──などが新工場を稼働する予定で、シリコンウエハー調達を増やしている。

 業界関係者は、シリコンウエハー価格は第3四半期に10%以上上昇し、第4四半期も上昇が続くことは不可避と指摘した。業界関係者によると、12インチウエハーの昨年の平均価格は75~80米ドルだったが、今年は100米ドル以上と前年比25~35%上昇した。半導体メーカーにとって第2四半期は生産のピークで、12インチウエハーのスポット価格は110~120米ドルまで上昇している。

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 価格上昇を受けて、半導体用シリコンウエハー大手の環球晶円(グローバルウェーハズ、GW)、台塑勝高科技(フォルモサ・サムコ・テクノロジー、FST)、合晶科技(ウエハーワークス)などの業績好調は来年まで続く見通しだ。

生産設備も供給不足

 半導体用シリコンウエハー市場は、日本の信越化学工業、SUMCO、台湾のグローバルウェーハズ、独シルトロニック、韓国のSKシルトロンの大手5社で、世界需要の9割以上を賄っている。

 シリコンウエハーメーカー各社は相次いで増産計画を発表しているが、生産設備も供給不足で、今注文しても納入まで1年かかる。その後の試験生産や認証などの準備期間を加えると、量産まで2年が必要だ。

 一方、半導体需要は増え続けている。スマートフォンの出荷成長は鈍化しているものの、デュアルレンズカメラ搭載など新機能が加わっているためだ。AI(人工知能)、VR(バーチャルリアリティー、仮想現実)、カーエレクトロニクスなど新技術を利用した製品の急成長も、半導体の先進プロセス需要を押し上げている。

 国際半導体製造装置材料協会(SEMI)傘下の独立組織、シリコンマニュファクチャーズグループ(SMG)によると、昨年のシリコンウエハー出荷面積は118億1,000万平方インチで前年比10%増、販売額は87億米ドルで21%増加した。今年も出荷面積の拡大と価格の上昇が続く見通しだ。

【図】【表】

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