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台湾産業界、米中貿易戦争の反応さまざま


ニュース その他分野 作成日:2018年4月9日_記事番号:T00076378

台湾産業界、米中貿易戦争の反応さまざま

 米通商代表部(USTR)が中国に対する制裁関税を発表したことをめぐり、台湾産業界の反応はさまざまだ。

 経済各紙によると、中国鋼鉄(CSC)の翁朝棟董事長は「台湾が中国に販売する鋼材は、大半が中国の内需向けであり、台湾メーカーには(制裁関税を)回避できる余地がある」と述べた。その上で、米通商拡大法232条に基づく鉄鋼・アルミニウム製品への25%の関税適用の方がむしろ影響が大きいとした。

 工作機械大手、程泰機械(グッドウェイ・マシン)の楊徳華董事長は、中国製の産業機械の対米輸出が打撃を受け、米国の顧客が発注先を台湾に変更するとして、「むしろ恩恵を受ける」との見方を示した。

 太陽電池業界は米国が主な輸出先で、制裁関税による影響が懸念されるが、新日光能源科技(ネオソーラーパワー、NSP)は貿易障壁を回避するため、米国に太陽電池モジュール工場を設けることを検討している。

 一方、中国も農産物、自動車、化学製品など106品目に対する上乗せ関税を発動した。科学分野では、台塑集団(台湾プラスチックグループ)が米国で生産している熱可塑性エラストマー(TPE)が中国による上乗せ関税の対象に含まれなかったことなどから化学業界への影響も軽微とみられる。