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大甲鎮瀾宮の媽祖巡行がスタート、経済効果27億元も


ニュース 社会 作成日:2018年4月13日_記事番号:T00076486

大甲鎮瀾宮の媽祖巡行がスタート、経済効果27億元も

 メッカ巡礼、バチカンのクリスマス・ミサと並び「世界3大宗教イベント」の一つにも数えられる台中市大甲区の大甲鎮瀾宮の媽祖巡行活動が、きょう13日の夜にスタートする。9日間をかけて媽祖像を乗せた神輿(みこし)を先頭に信徒が330キロメートルを練り歩くこのイベントには180万人が参加すると予想され、その経済効果は27億台湾元(約100億円)に上ると台中市政府文化局は試算している。

/date/2018/04/13/20coffee_2.jpgあるコーヒー業者は、信徒のために沿道で無料でコーヒーを配ることを計画している(中央社)

 「媽祖」は航海・漁業の守護神として台湾をはじめ中国大陸沿海部で信仰を集める道教の女神。鎮瀾宮の巡行活動は旧暦3月23日(2018年は5月8日)の媽祖の誕生日を祝うために毎年実施されており、今年はきょう午後11時5分に鎮瀾宮で媽祖像を神輿に乗せる儀式を行った後、徒歩で巡行に出発。▽14日、彰化市・南瑶宮▽15日、雲林県西螺鎮・福興宮▽16日、嘉義県新港郷・奉天宮──と各地の媽祖廟に立ち寄り、17日に奉天宮で盛大な誕生祭を執り行う。その後、巡行を再開し、▽18日、福興宮▽19日、彰化県北斗鎮の奠安宮▽20日、彰化市の天后宮▽21日、台中市清水区の朝興宮──と巡り、22日に鎮瀾宮へ帰還する。

 台中市の警察によると、きょう深夜に行われる媽祖像を神輿に乗せる儀式を一目見ようと、大甲区に約12万人が押し寄せるとみられるが、鎮瀾宮では巡行参加者に対し、「大甲媽(大甲区の媽祖)」のロゴなどが入った▽水筒、650元▽キャップ、300元▽お守りと日よけ帽子のセット、180元▽リュックサック、888元▽ポロシャツ、300元──といったオリジナルグッズを販売しており、帰還する22日と合わせて8億元の売り上げが見込まれている。

 また9日間の巡行には計約180万人が参加すると予想されているが、炎天下や雨の下を1日に12時間も歩き続けることになり、中には体調を崩す者もいるようだ。昨年も60代の男性が歩行中に低血糖症を起こして意識もうろうとなってしまったそうだ。医師は参加者に対し、身軽な格好で出掛け、衛生的な食事(炭水化物の摂取)、頻繁な水分補給、日差しを避ける、トイレを我慢しないといったことに注意するよう呼び掛けている。

 霊験あらたかと評判のため、毎年媽祖の巡行に合わせて有給休暇を取る者も多いと聞くこの行事。一度参加してその効果を確かめてみてはいかがだろう。その際は体調管理をお忘れなく。