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作成日:2008年5月26日_記事番号:T00007659
中興票券事件の凍結資金、国民党が回収へ
国民党の呉敦義秘書長は25日、中興票券を舞台にした9年前の宋楚瑜氏(現親民党主席。事件当時は2000年総統選の無所属候補、元国民党秘書長)の資金スキャンダルに関連し、台北地裁に凍結されている資金2億4,000万台湾元(約8億1,000万円)は「国民党の資金だ」として、回収に乗り出す方針を明らかにした。国民党は既に李登輝元総統、宋主席とも資金回収で合意済みと説明している。
同資金は国民党内の特殊業務と蒋経国元総統の親族関連の経費で、資金を横領したなどと指摘された宋氏は弁護士経由で国民党に返還を申し入れた。しかし、国民党側が受け取りを拒否したため、2000年1月に裁判所に寄託されていた。関連法によると、裁判所に寄託された資金は10年間が経過すると、国庫に帰属することになっている。国民党は期限が迫ったため、資金回収に乗り出した。
呉秘書長によると、資金の寄託人は宋主席、受取人は李元総統(元国民党主席)になっている。このため、呉伯雄・現国民党主席が法定代理人になると説明している。ただ、宋主席は当時、李元総統が国民党主席の身分で受け取ることを条件として明示しており、受取人は変更できないとの見方もあるため資金回収が順調に進むかは未知数だ。