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LINEモバイル、サービス開始


ニュース 電子 作成日:2018年4月24日_記事番号:T00076643

LINEモバイル、サービス開始

 無料通話アプリのLINE(ライン)が24日、台湾でモバイル通信サービス「LINE MOBILE」をスタートさせた。LINE愛用者をターゲットに、最低月額299台湾元(約1,100円)の低価格使い放題プランを打ち出しており、飽和状態の通信市場で新たな顧客層の開拓に成功できるのか注目される。24日付経済日報などが報じた。

/date/2018/04/24/00top_2.jpg台湾メディアの中には、競争の厳しい台湾通信市場でLINE MOBILEが成功できる可能性は低いと評する見方もある。高い知名度の効果やいかに(23日=中央社)

 LINEは既に日本とタイでモバイルサービスを展開しており、台湾は国・地域として3番目のサービス提供となる。ソフトバンクとの合弁による日本での運営形態とは異なり、台湾では遠伝電信(ファーイーストーン・テレコミュニケーションズ)のネットワークを借用して展開する。

 遠伝にとっては新たな通信サービスプランを「LINE」ブランドで販売する形で、ユーザー数や通信サービスの売上高は遠伝側にカウントされる。LINE側はブランドライセンス料を徴収する。

プランは3種類

 LINE MOBILEのサービスプランは3種類。主に通話用途の「聊天族」は通信速度10メガビット毎秒(Mbps)の低速使い放題の第4世代通信規格(4G)プランで、月額料金が299元と安いことがアピールポイントだ。動画視聴に適した「影音族」は21Mbpsで月額399元。ゲームユーザー向けには減速しない月額499元の「遊戯族」を用意した。いずれも契約期間1年で、LINE MOBILEユーザー同士の会話は無料となる。3プランについてLINE台湾の陳立人総経理は「ユーザーの利用スタイルと通信速度の需要を深く分析した上で決定した」と説明した。

/date/2018/04/24/line_2.jpg

 ただ、中華電信、遠伝、台湾大哥大(台湾モバイル)は最近いずれも月額499元の4G使い放題プラン(条件付き)を販売しており、台湾之星電信(台湾スターテレコム)に至っては288元で提供するなど、LINE MOBILEには特に強い価格競争力があるわけではない。

LINEポイントで還元

 LINE MOBILEがターゲットとするのは、LINEポイントを使い慣れたユーザー層とみられる。陳総経理によると、台湾のLINEユーザーは1,900万人、毎日LINEアプリを通じて音声通話を利用するユーザーは840万人に上る。LINE MOBILEは毎月の通信料の2%がLINEポイントとして還元されるため、LINEポイントの利用者に対して一定の訴求力を発揮するとみられる。なお、サービス開始の特典として、26日までの利用申し込みに対して月額料金の10%をLINEポイントで還元する。

 LINE MOBILEはまた、「ワンストップ方式」のユーザーエクスペリエンスをうたっている。利用申請から利用料金の確認、カスタマーサービスへの問い合わせ、LINE PAYを通じた支払いなど、全てLINEアプリ上で可能なため利便性が高いという。

【表】