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記事番号:T00076833
2018年5月4日15:52

 半導体の旺盛な需要の下、中台の半導体メーカーが相次いで生産能力の拡充を図る中、4日付電子時報によると、鴻海科技集団(フォックスコン)が12インチウエハー工場2基の建設を検討しているようだ。

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 業界関係者は、鴻海の半導体事業拡大意欲は、東芝メモリの買収を試みたことをはじめ、垂直統合を進めていることから明らかで、12インチ工場の建設に乗り出す可能性はかなり高いと指摘した。ただ鴻海は、市場やメディアの臆測には論評しないとコメントした。

 鴻海は昨年、半導体事業を担う「S次集団」を傘下に設けた。劉揚偉総経理の下、半導体ウエハー・設備の製造、IC設計、ソフトと記憶装置を業務とし、現在傘下に▽京鼎精密科技(フォックスセミコン)、半導体設備▽訊芯科技、半導体パッケージング・テスティング(封止・検査)▽天鈺科技(フィティパワー・インテグレーテッド・テクノロジー)、ドライバIC──などを抱える。劉氏はシャープ取締役として、同社の半導体事業を主管する立場でもある。

 ちなみに電子時報は「鴻海の12インチ工場計画」の報道で、具体的な設置場所や投資額、生産規模については触れていない。

 半導体メーカーの新工場計画は、モノのインターネット(IoT)、カーエレクトロニクス、第5世代移動通信規格(5G)、バーチャルリアリティー(VR)/拡張現実(AR)、AI(人工知能)向けの需要拡大を受けて、特に中国で顕著に増えている。過去2年、中国で新設または計画が明らかになった12インチ工場は20基で、8インチ工場を合わせると計28基に上る。大部分が今年稼働する見込みだ。

パワーチップ、竹科銅鑼で検討

 台湾の半導体メーカーでは、ファウンドリー最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が先月、中国・南京市の12インチ工場で量産段階に入ったばかりだ。今年1月には、台湾で4基目となる12インチ工場を南部科学工業園区(南科)で着工している。5ナノメートル製造プロセスを導入する予定だ。

 4日付自由時報によると、ファウンドリー大手の力晶科技(パワーチップ・テクノロジー)が、新竹科学工業園区(竹科)銅鑼園区(苗栗県銅鑼郷)に12インチ工場設置を検討している。実現すれば銅鑼園区で初の12インチ工場となる。

 同社は計画の存在を認めつつ、投資額が大きい上、銅鑼園区は廃水処理の問題があり、南科路竹園区(高雄市)も含めて設置場所を検討しているとコメントした。

VISも可能性

 TSMC傘下、世界先進積体電路(VIS)の方略董事長は3日の業績説明会で、12インチ工場の買収または新設を行う可能性があると発言した。ただ、具体的な段階には至っていない。

 同社が保有する8インチ工場3基は、IoT関連、センサー、電源管理チップなどの強い需要によって、フル稼働状態が続いているためで、8インチ工場の生産効率向上に取り組む考えも示した。

【図】

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