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記事番号:T00077075
2018年5月17日15:52

 電子業界で受動部品の供給不足が問題となる中、電子機器受託生産大手の和碩聯合科技(ペガトロン)、英業達(インベンテック)が積層セラミックコンデンサー(MLCC)世界最大手、村田製作所から月間10億個以上のMLCCの供給を受けることが決まり、今年末までの供給不安が解消した。MLCC価格の上昇も一段落する可能性がある。17日付経済日報などが報じた。

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 ペガトロンと村田製作所は、月間10億個のMLCCの供給を受ける期間半年間の契約を結んだとされる。村田製作所が契約を了承したのは、コンシューマエレクトロニクス製品用MLCCの価格上昇が続いていること、および供給側に有利なNCNR(ノーキャンセル・ノーリターン)契約であることが理由とされる。

 ペガトロンが必要とするのはノートパソコンなどで使用する「0402」製品だが、村田製作所は生産していないため、スマートフォンなどに使われる「0201」製品で代替する。スマホは第2四半期が非需要期のため、村田製作所は生産ラインを台湾メーカー用に回すことが可能なようだ。村田製作所はさらに、一部の自動車用MLCCの生産ラインも台湾メーカーのために割くという。なお、ペガトロンは村田製作所から供給される「0201」のために、製品の設計変更に取り組む。

 一方、インベンテックも、このほど巫永財総経理自身が訪日して村田製作所と交渉し、生産支援の約束を取り付けて供給不安を解消した。

村田製作所、PAシェア拡大狙う

 村田製作所の台湾受託生産大手メーカーに対する供給確約について証券会社は、村田製作所の方針に変化が認められると指摘しつつ、MLCCの供給不足に乗じて、MLCCとパワーアンプ(PA)をセットで販売することで、PA市場でシェア拡大を狙っているとの見方を示した。

 村田製作所は先月、「0402」以上の中大型MLCC製品の生産を停止するとの報道を否定したが、サプライチェーン関係者は、村田製作所の真意は製品の世代交代にあるとの見解だ。今後は使用材料が少なく、生産コストの安い小型MLCCを主力として、生産量拡大と、ライバル企業との技術的リードを広げることを目指すとみている。

ヤゲオ株、大幅下落

 村田製作所によるMLCC大量供給が報じられたことで、台湾最大手、国巨(ヤゲオ)は17日、株価が前日比8.86%下落の844元と、ストップ安に近い水準まで下落した。同社は受動部品不足を受けて今年2月以降、株価が2倍以上に上昇したが、今後も勢いが続くかは不透明だ。

【表】

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